ファッションとアートの垣根を越える新たな試みが、メゾン マルジェラから誕生した。ブランドの新プロジェクト「ライン2」第一弾として、アーティストのヒーミン・チョンと音響デザイナーのジョユルがタッグを組んだインスタレーション《Elsewhere, Rhema, Open Torso》が、9月3日よりソウル・漢南の旗艦店にて公開される。

マルジェラが1997年に導入した製品分類システムにおいて、今回初めて「2」のナンバーが新たに加わった。2人の表現者が出会い、響き合うことをコンセプトに掲げたこのラインは、アート、トーク、キャンペーンなど多様な形式で展開される。
プロジェクトの皮切りとなる本作では、メゾンの2025年秋冬「アヴァン・プルミエール」コレクションから着想を得て、邸宅と庭園を舞台にした没入型の空間が創出される。チョンによる《Vine Sculpture》が建物のテラス全体を覆い、その内部にジョユルのサウンドインスタレーションが溶け込む。鳥のさえずりや雨音、風の音など、多層的な自然音が響き渡り、彫刻と音が交錯する“音のジャングル”を形づくる。

彫刻の随所には中空の孔が開けられ、環境や観客を内包する構造になっている。声、音、物質が交差することで「Rhema(言葉が現実化する力)」が立ち上がり、鑑賞者の記憶や感覚を呼び覚ます。

マルジェラのフィロソフィーに通底する「変容」、「不確かさ」、「解体と再構築」の美学は、今回のインスタレーションにも通じる。新たなライン「2」は、今後もジャンルや国境を越えた対話と創造を推進していく。
タイトル:「Elsewhere, Rhema, Open Torso」
アーティスト:ヒーミン・チョン × ジョユル
会期:2025年9月3日(水)〜 9月28日(日)
会場:Maison Margiela 漢南フラッグシップブティック(韓国・ソウル)
住所:657-91 Hannam-dong, Yongsan-gu, Seoul
営業時間:11:00〜20:00