公開日:2023年6月2日

鹿児島睦の初の大規模個展。「鹿児島睦 まいにち」展がPLAY! MUSEUMで10月スタート

会期は10月7日〜2024年1月8日。国内外で注目を集める陶芸家・アーティストによる初の大規模個展。

左から、アトリエの鹿児島睦(撮影:田附勝)、「鹿児島睦 まいにち」展のための器(2023)、プレート(撮影:田附勝)

東京・立川のPLAY! MUSEUMは、「鹿児島睦 まいにち」展の開催を発表した。会期は10月7日〜2024年1月8日。

鹿児島睦(かごしま・まこと)は、陶芸家・アーティスト。1967年福岡県生まれ。美術大学卒業後、インテリア会社に勤務しディスプレイやマネージメントを担当。2002年より福岡市内にある自身のアトリエにて陶器やファブリック、版画などを制作し、 国内のみならず、ロサンゼルス、台北、ロンドンなど国外でも個展を開催してきた。陶芸作品を中心にテキスタイル、版画など、多彩な仕事で注目を集める鹿児島の、初となる大規模個展だ。

アトリエの鹿児島睦 撮影:田附勝

最注目は、200点におよぶ新作の器。10色ほどの顔料で動物や植物がグラフィカルに描かれており、多様なかたち、技法が魅力的だ。さらに本展に合わせて、鹿児島の作品にインスピレーションを得て、梨木香歩が文章を手がけた新作絵本『蛇の棲む水たまり』も8月ごろに出版予定。展覧会では、物語のなかに分け入るように言葉と器を並べて展示し、新しい鑑賞体験を提示する。

「鹿児島睦 まいにち」展のための器 2023年
「鹿児島睦 まいにち」展のための器 2023年

国内外のブランドとコラボレーションしたプロダクトもおよそ100点公開。創業1905年の京都の帆布かばん店・一澤信三郎帆布や、スウェーデンの製陶工場グスタフスベリ社との花器シリーズなどが並ぶ。

Keramikstudion×鹿児島睦 フラワーベース「En Liten Vän」2018年
鹿児島睦×一澤信三郎帆布「花:きいろ」2021年

オリジナルグッズとして、アパレル、ステーショナリー、雑貨、フードなど、「まいにち」を豊かにするアイテムも多数販売される。

鹿児島は本展開催に向けて、以下のようにコメント。

様々なアルバイトやサラリーマン生活を経験しましたが、 作陶やデザインも私にとってはどれも同じ毎日の仕事でした。 今も全く変わらない毎日が続いています。

本展で作品との出合いを通じて、日々の暮らしを少し振り返ってみてはいかがだろうか。

浅見悠吾

浅見悠吾

1999年、千葉県生まれ。2021〜23年、Tokyo Art Beat エディトリアルインターン。東京工業大学大学院社会・人間科学コース在籍(伊藤亜紗研究室)。フランス・パリ在住。