2022年8月24日、文化庁メディア芸術祭の公式ホームページにおいて、第25回受賞作品展の開催日程が発表されるとともに、今年度は次年度の作品の募集は行わないと発表された。
一部メディアでは「(文化庁メディア芸術祭は)歴史的な役割を終えた」という文化庁担当者のコメントも報じられている。
1997年にスタートした同芸術祭は、映像、視覚文化にかかわる表現形態を「メディア芸術」と位置づけ、主にデジタル技術を用いたメディア・アートだけでなくアニメ、マンガ、ミュージックビデオなどの映像表現、ゲーム、ウェブサービスなどを顕彰する場として独自の存在感を示してきた。
アートや黎明期〜成長期のウェブ分野では特別な存在感を示すいっぽう、市場規模の大きなエンターテインメント分野からは「受賞するメリットが薄い」などの声も聞かれたが、過去25年間の受賞作品を概観すると、四半世紀にわたる日本の表象文化の変遷がわかる。終了か、あるいは別形態への役割の引き継ぎがなされるのか。正式発表を待ちたい。