公開日:2026年7月28日

揺らめく炎に、心を重ねて。「没後20年 ナムジュン・パイク| じゅげむ展」(ワタリウム美術館)レポート

没後20年となる今年、ナムジュン・パイクを日本にいち早く紹介したワタリウム美術館で個展が開催中。会期は11月23日まで

会場風景

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色褪せない、メディアアートの原点へ

ワタリウム美術館で、ナムジュン・パイク(1932〜2006)の没後20年を記念する展覧会「没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展」が開催されている。会期は7月19日から11月23日まで。

会場風景より、ナムジュン・パイク

ナムジュン・パイクは1932年ソウル生まれ。日本で美学を、ドイツで音楽を学んだ後、1961年に前衛芸術運動「フルクサス」の活動に加わった。1963年より、テレビやヴィデオなどのメディアを初めてアートに取り入れた「メディアアート」を創始し、テクノロジーと東洋の思想を融合させ、テレビと人間、テクノロジーと自然を融合させるような作品を制作した。1993年には、東西統一後初となったドイツパビリオンの代表として第45回ヴェネチア・ビエンナーレに参加し、金獅子賞を受賞。同年、ワタリウム美術館で個展「パイク地球論」を開催。2006年1月29日、マイアミの自宅にて逝去した。

ナムジュン・パイク 手と顔 1961

パイクの作品を日本でいち早く紹介したのは、同館の前館長・和多利志津子である。1977年の「ドクメンタ6」(ドイツ・カッセル)に出品された作品に衝撃を受け、翌1978年、日本初となる個展「ジョン・ケージに捧げる」をギャルリー・ワタリ(ワタリウム美術館の前身)で実現させた。以後、幾度となく展覧会を開催し、まだ経済的に恵まれなかった芸術家を資金面でも支え続けた。

同館でこれまで開催されてきたパイク展と異なるのは、キュレーションだ。新たな視点を吹き込むべく、今回は和多利志津子の孫にあたる和多利光が担当する。同館が多数所蔵するパイク作品のうち、本展では70年代から90年代までを展示し、文人、哲学者、予言者など多角的な側面からパイクを見つめ直す。

会場風景より、受付に設置されている《パッセージ》(1986)
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