New Gallery 内観
アートの新しい〈 ? 〉を提案するギャラリー「New Gallery」が、神田神保町にオープンする。アートに存在しうる新しさを問い、模索し、提案する実践空間として、多元的な問いかけをあらゆる表現活動を対象に行い、アーティストと共にプログラムを形成していく。


オープン記念のこけら落としとして、YOASOBI「夜に駆ける」、Ado「私は最強 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」ほか、名だたるアーティストのミュージックビデオや、COACHの限定インスタレーションなど、様々なフィールドで活躍するninaによる初個展「AfterBirth」が開催。展示ディレクションは、日本橋馬喰町のギャラリーCON_が手掛ける。

ninaは、東京藝術大学在学中にYOASOBI「夜に駆ける」のミュージックビデオとジャケットを手がけ、楽曲の世界観を表現した抒情的なビジュアルで注目を集めた。2023年11月に改名し、新たな名で迎える本展は、これまでの活動の枠組みでは捉えきれない美術家としてのninaの現在を感じる展示となる。
初期から描き続けるペールカラーを用いた女の子のポートレートは、リアルとバーチャルの狭間のアブストラクトな存在を探求するninaの作品世界を象徴するシリーズ。
本展では、デジタルコミュニケーションが全盛となった現代社会で失われつつある生々しい身体性をテーマに、これまで描き続けてきた人間像の内面=本能、ありのままの姿をあらわにする新作を発表。油彩を用いた平面作品やドローイングをはじめ、立体作品やディスプレイ作品など、複数のメディアを用いた表現手法に挑戦した。

開催に際して、以下のステートメントを発表している。
これまで様々な縁や機会に恵まれ、たくさんの場で作品を発表させていただきました。その過程で自分の内に積み重ねてきた思考の断片を繋ぎ合わせ、ようやく新たな実を成すことが出来ました。
この度、初めて個展を開催させていただきます。
この展示は「身体を忘れたくない」という思いを中心に据えています。
日々、機械に依存し、情報の洪水に押し流されながらも自己を拡張し続ける日々の中で、私は人としての軸を失いかけていると感じていました。このまま自己を拡張し続ければ、いつか軸も本能も全てを忘れ、霧のように消えていってしまうのではないか、そんな恐怖がずっと胸の中にありました。
本当に信じるべきものはきっと、もっと等身大なものです。目の前の愛すべき人、手に残る感触、それらが結局全てなのだと信じたい。そんな思いをもとに、この展示を組み上げていきました。
ここまで自分の独りよがりな部分を明らかにするのは初めての経験で、自分の内に抱いていた拙い信念を言葉にし、チームと共にそれを掘り下げていく時間は非常に贅沢で幸せなものでした。生まれて初めて自分の輪郭を捉えたような錯覚を覚えています。
ぜひ、足をお運びいただき、新たな挑戦を共に見届けていただければ幸いです。どうぞお楽しみください!
ninaが描く情感あふれる世界観の核心に迫る展覧会。作品の初販売に加え、本展のために作られた限定のシルクスカーフなどのアパレルアイテムや新作イラストをあしらったグッズにも注目したい。
nina First Solo Exhibition「AfterBirth」
会場:New Gallery
住所:東京都千代田区神田神保町1-28-1 1階
会期:3月14日(木)~ 4月7日(日)
時間:11:00〜19:00
入場料:無料
URL:https://newgallery-tokyo.com/nina/