東京都庁 photo: Charles Postiaux
東京都は、2026年に新たな文化芸術祭を始動。その一環として、2026年10月から12月にかけて、臨海部で国際的な美術展を開催することを発表した。
美術展は、2025年10月〜12月に開催が予定されていた「東京お台場トリエンナーレ2025」の代替えとなるもの。「東京お台場トリエンナーレ」は、フジテレビなどで構成される実行委員会と都の共催により、今年10月からの開催が予定されていたが、中居正広氏による性加害やフジテレビをめぐる一連の問題を受け、2月に実行委員会より「準備の継続が困難」との申し出があり、当初の予定通りの開催は見送られていた。
このたび発表された美術展は、「東京お台場トリエンナーレ」として準備されたものを活用しながら、新たに東京都歴史文化財団が参画し、都が主導する新体制のもとで実施。世界的なアーティストに加え、これまで都が支援してきた若手作家の実践や、美術展を支える多様な仕事・役割にも光を当てるという。
会場は、お台場エリアに加えて、青海南ふ頭公園、さらに天王洲のWHAT MUSEUMに拡大。臨海部ならではの特性を活かした体験を来場者に提供する。また、世界の都市との連携を深めることをねらいとし、芸術文化による共生社会の実現などをテーマとする国際会議もあわせて開催予定。
都の発表によれば、この美術展をプログラムに擁する新たな文化芸術祭は、「アート、演劇、エンターテインメント、イルミネーションなど都内各地で繰り広げられる多彩な催しを、地域の個性や息づく文化、アーティストやクリエーターの創造力によって新たに結び合わせ、ひとつひとつの輝きを都市全体の魅力として描き出す」取り組み。都内の複数エリアを舞台に、季節感やテーマ性を備えたプログラムなど、様々な企画を展開するという。