公開日:2022年6月17日

ユニクロがTシャツで人道支援するプロジェクト「PEACE FOR ALL」をスタート。安藤忠雄、村上春樹らが参加

第1弾の安藤忠雄、佐藤可士和、イネス・ド・ラ・フレサンジュ、村上春樹、山中伸弥がメッセージなどを寄せたTシャツは6月17日に世界同日発売

安藤忠雄のドローイングとメッセージをデザインしたTシャツ

「服のチカラ」で平和を願う

ユニクロが、平和を願うチャリティTシャツプロジェクト「PEACE FOR ALL」を始動した。同プロジェクトは 「世界の平和を心から願い、アクションする」という趣旨に賛同する著名人15名と協働し、かれらのメッセージやドローイングなどをデザインにあしらったグラフィックTシャツを販売。その利益の全額(1枚あたり販売金額の20%に相当)を、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、セーブ・ザ・チルドレン、プラン・インターナショナルといった人道支援を行う3団体に寄付し、貧困、差別、暴力、紛争などによって影響を受けた人々をサポートする。Tシャツは6月17日から世界同日発売。

Tシャツ(佐藤可士和)
Tシャツ(イネス・ド・ラ・フレサンジュ)
Tシャツ(村上春樹)
Tシャツ(山中伸弥)

同プロジェクトを担当する同社の柳井康治上席執行役員は「今日、世界の難民・避難民が1億人を超えました。いまこそ世界平和について考えるタイミングだと思っています。弊社は、服には人の生命を守り、生活を彩り、社会を安定させる『服のチカラ』があると信じてこのプロジェクトをスタートさせます」と語った。17日から発売される第1弾には、安藤忠雄、佐藤可士和、イネス・ド・ラ・フレサンジュ、村上春樹、山中伸弥がメッセージなどを寄せた5種類がラインアップされる。

発表記者会見にはスペシャルゲストとして安藤忠雄が登場。安藤は、自身のTシャツにデザインされた「The Earth is One(地球はひとつ)」というメッセージに込めた思いを語った。

安藤忠雄

私は1965年にモスクワ鉄道でヨーロッパをまわり、アフリカにも行き、インド洋を渡ってアジアにも行きました。その10ヶ月の旅で、地球はひとつだと、地球のなかで生きたいと思いました。

建築という文化を通して仕事をするためにヨーロッパに行きましたが、それとはまったく違う生活がアジアやアフリカにあることを知った。だからこそ、このプロジェクトに参加することを決めました。

会見では、続けて賛同者数名からのメッセージが紹介された。音声メッセージを寄せた村上春樹はこのように語った。

村上春樹

ウクライナからの中継で傷ついた猫の映像を見て、戦争で傷つくのは人間ばかりではないと思いました。その画面を見ていて、命というものの総体としての貴重さを感じました。早く戦争が終わり、人間も猫も平穏に生きられる時代が来てほしいです。

そのほかにも会見では、人道支援3団体の代表者によるトークセッションも行われた。第2弾以降のラインアップ発表は7月以降を予定。

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