公開日:2025年11月21日

ポーラ美術館で「SPRING わきあがる鼓動」開催。箱根を起点に“生命の再生”を描き出す、120点を展示

“生命の再生”をテーマに約120点を展示。箱根の土地に着目した構成に加え、モネやゴッホなど近代絵画も並ぶ。会期は12月13日〜2026年5月31日まで。

アンリ・ルソー エデンの園のエヴァ 1906-10頃 ポーラ美術館

生命の再生をテーマにした120点が集結

ポーラ美術館は、2025年12月13日より企画展「SPRING わきあがる鼓動」を開催する。春に象徴される“生命の再生”を軸に、テクノロジー社会に生きる私たちが自然や土地の記憶、そして内なる力をどのように感じ直すのかを問いかける展覧会だ。絵画・彫刻・工芸・インスタレーションなど約120点の作品が、感性の奥に眠る“鼓動”を呼び起こすように並ぶ。

アンゼルム・キーファー ライン川 2023 個人蔵 Nina Slavcheva ©Anselm Kiefer
イケムラレイコ 始原I 2014-2017 ポーラ美術館 ©Leiko Ikemura.jpg

箱根という土地を読み解く、同館初のアプローチ

本展の中心となるのは、ポーラ美術館として初めて「箱根」という土地そのものに焦点を当てた試みである。箱根町立郷土資料館所蔵の浮世絵や重要文化財を起点に、江戸から現代まで、東海道や箱根の風景に触発された表現を横断的に紹介。さらに、大巻伸嗣による自然と呼応するインスタレーションや、杉本博司、小川待子ら現代作家の新作も加わり、土地と作品の関係性が多層的に立ち上がる。

ツェ・スーメイ エコー 2023 金沢21世紀美術館 ©su-mei tse.jpg
パット・ステア ウォーターフォール・オブ・エインシェント・ゴースツ 1990 個人蔵 ©Pat Steir.jpg
ポール・ゴーガン 小屋の前の犬、タヒチ 1892 ポーラ美術館.jpg

モネ、ゴッホ、ルソーなど近代絵画も展示

加えて、同館が誇る西洋近代絵画コレクションから、モネ、ゴッホ、ゴーガン、スーラ、シニャックらの作品が出品される。光や色彩の探求、未知の土地への旅、内面世界の探究といったテーマに触れながら、アンリ・ルソーの油彩4点を含む作品群が展覧会のコンセプト“わきあがる創造の力”と響き合い、鑑賞者を新たな感覚の旅へと誘う。

歌川広重 五十三次名所図会 十一 はこね山中夜行の図 1855(安政2) 箱根町立郷土資料館
丸山直文 水を蹴る・仙石原(あたりに) 2023 作家蔵 ©Naofumi Maruyama, Courtesy of ShugoArts
名和晃平 PixCell-Deer#72(Aurora) 2022 個人蔵 ©Kohei Nawa

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