会場風景より、鄭梨愛《祖父》(2013) 撮影:著者
「『死を肖像する』鄭梨愛×金セッピョル 文化人類学とアートの協働がひらく地平」が、東京・小金井アートスポット シャトー2Fで、1月24日より開幕した。

本展は、日本で生まれ育ち朝鮮大学校で美術を学んだ在日コリアン4世の作家・鄭梨愛(チョン・リエ)、2008年に来日し自然葬などを研究している文化人類学者・金セッピョル(キム・セッピョル)による協働企画。2024年に神戸・UMUにて開催された同展を、会場に合わせて、構成し直したものである。
企画の出発点は、日本と韓国における自然葬など、弔いを研究するなかで生まれた金の問いだ。なぜ、現代社会においては死が個人の人生の終わりとして短絡的にとらえられてしまうのだろう。自分の死に備えることや、誰かの死を悼むといった個人化された死と葬儀のあり方の先に、いかにして「死そのもの」を浮かび上がらせることができるのだろうか。

金は鄭の作品のなかで、学生時代の初期作品である祖父の肖像を描いた作品群に注目した。