『クイーンダム/誕生』 © Courtesy of Galdanova Film LLC.
ロシアで生まれたクィア・アーティスト、ジェナ・マービンの姿を追ったドキュメンタリー映画『クイーンダム/誕生』が、1月30日から全国で公開される。
1999年生まれのジェナ・マービンは、LGBTQ+の権利や表現に対する抑圧が強いロシア出身のクィア・アーティスト。首都モスクワから約1万km離れた小さく寒冷な町マガダンで祖父母に育てられ、現在も保守的な価値観が色濃く残るこの町で、ジェナはその異質さゆえに差別や暴力の標的とされてきた。そんな社会に反発するように奇抜な衣装でパフォーマンスを行うジェナの姿はTikTokで注目を集め、やがて『VOGUE RUSSIA』の誌面にも登場。瞬く間に脚光を浴びる存在となっていく。


ロシアにおいて、LGBTQ+の当事者たちは日常的に危険にさらされており、ただ道を歩くだけで怒鳴られたり、殴られたりすることすらあるのが現状だ。本作でジェナは、スキンヘッドにハイヒール、身体を締め上げるテープや有刺鉄線をまとった“クリーチャー”のような出立で街に立ち、無言のパフォーマンスによって抗議の声を上げる。その姿は、言葉を超えた意思表明として強烈な印象を残す。