山田 萌果 著
青弓社 3400円+税 2月4日発売

アニメやマンガ、アイドルなどの文化で「かわいらしい」少女像が広く受け入れられ、愛でる対象あるいは性的な対象としてまなざされてきている。なぜ芸術家は少女を描くのか。本書では、フェミニズム・アートや日本の少女表象の歴史などを押さえたうえで、国内外で活躍する現代美術の芸術家が描く少女表象を丁寧に分析し、芸術家が少女に託してきたものを明らかにする。
フィリップ・デュラン 著 神田順子、田辺希久子 訳
草思社 2600円+税 1月27日発売

傑作と言われている絵画を盗むことは時として「簡単」だが、これを売りさばくことはかなり難しい。本書は1911年にパリのルーヴル美術館から《モナ・リザ》が盗まれた事件を筆頭に、20世紀以降にヨーロッパ、アメリカ、ブラジル、エジプトの美術館で起きた名画盗難事件を描いたノンフィクションだ。
中島晴矢 著
本の雑誌社 2000円+税 2月18日発売

アルコール依存症と診断されたアーティストの中島晴矢が、断酒状態で酒場を探訪する「ノンアルコール酒場紀行」。錦糸町、十条、上野、松戸、金町、三軒茶屋、立石、門前仲町……そして古典落語「芝浜」の舞台でもある芝など、東京近郊の酒場を舞台に、秘められた覚悟と夫婦愛を描くエッセイ。
川上幸之介、髙谷幸 編著
ヘウレーカ 3200円+税 2月16日発売

移民・難民をめぐる問題を、社会のあり方を問う根源的な問いととらえ、アートがそれにどう応答しうるかを多角的に探る論考集。「アートの実践と倫理」「周縁からの美術史」「移民・難民をめぐる感性の政治」という3部構成で、現代アートの世界においてもいまもっとも重要なトピックのひとつに切り込む。
ジェニ・ゴチョーク 著 杉本拓、若尾裕 訳
フィルムアート社 4800円+税 1月24日発売

名高いマイケル・ナイマン『実験音楽──ケージとその後』の「続編のようなもの」として書かれた、実験音楽の現在地を示すガイドブック。ジョン・ケージ、クリスチャン・ウォルフ、アルヴィン・ルシエから大友良英、クリスチャン・マークレー、マンフレッド・ヴェルダー、ヴァンデルヴァイザー以降の現代を生きるアーティストたちまで、半世紀にわたる実験音楽の営みを500名を超える作家とその作品から見通す。
野中モモ著
筑摩書房 1000円+税 1月8日発売

イギリスの伝説的ミュージシャン、デヴィッド・ボウイの没後10周年を迎える本年、時代を変えた音とヴィジョンの創造の旅を辿る名作が2万字超を増補して文庫化。TABでは、昨年ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館の分館にオープンしたデヴィッド・ボウイ・センターのレポートも公開中。こちらも合わせてチェックしてみてほしい。
寺田尚樹 著
青幻舎 6000円+税 1月26日発売

18世紀半ばにイギリスで起こった産業革命を発端としたモダンファニチャーの歴史を、著者の語りを軸に豊富な図版やイラストを交えて解説。ミヒャエル・トーネットやル・コルビュジエ、ハンス・ウェグナー、岡本太郎や倉俣史朗など、これまで点でしか知られていなかったプロダクトデザインの系譜を、世界を横断してわかりやすく伝える。
緒方しらべ、兼松芽永、寺村裕史 編著
清水弘文堂書房 3600円+税 1月31日発売

文化人類学者、考古学者、キュレーターがそれぞれのフィールドで、芸術における感性と制度のつながりを問う。「呼応する美術館の弾力と芸術の胆力」「身体表現で変わりゆくクンストハレ」「NYのオルタナティブ・スペースとデイ・ジョブ」など、多様な芸術実践をめぐって3者が記録し対話するような構成となった。