
ルーカス・フォグリア作品 ©︎ Lucas Foglia
写真をメディアとするアートフェスティバル「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」が、10月3日から26日までの24日間、東京・八重洲、日本橋、京橋、銀座エリアの屋内外で開催される。入場は無料。
今年のテーマは「と(&)」。日本語でもっとも小さな接続詞である「と」を起点に、対立する二項を分け隔てるのではなく、つなぎ直していくことを主題とする。表裏一体や陰陽という言葉が示すように、アジアには二項対立に回収されないものの見方が存在する。写真もまた、撮る者と写る者の眼差しが交差し、世界の断片が並べられてつながり、作品と見る者がそっと触れ合う「と」の芸術である。その特性そのものを、24日間を通じて問い直していく。
このたび、本フェスティバルのメインプログラムの一部詳細が発表された。会場を横断しながら展開される注目の企画を、順に見ていきたい。

メイン企画のひとつとして、東京ミッドタウン八重洲にてルーカス・フォグリアの個展「Constant Bloom」が開催される。世界最長の渡りをする蝶、ヒメアカタテハの移動経路を追いながら、同じく国境を越えて移動する人々の姿を記録した作品で構成される。
いっぽう、サラ・ファン・ライによる「Atlas of Echoes(仮)」は、東京建物日本橋ビルと三栄ビルにまたがって展開される。パリ、ニューヨーク、ソウルを歩いて撮影された作品が、三栄ビルの屋外壁面と東京建物日本橋ビルの内部空間に設置され、東京の街そのものが作品の新たな舞台となる。

パリのメゾン・ヨーロピアン・ド・フォトグラフィー(MEP)と、新進作家や実験的な写真表現を世界に送り出すプラットフォーム「STUDIO」との国際共同キュレーション企画にも注目したい。アントニー・ケアンズとピータンによる「STUDIO+拡張する現代写真 #2」は、京橋のTODA BUILDINGを舞台に、「フランスと日本」「パリと東京」など複数の「と」が交差する構成となる。

さらに、鈴木のぞみと上原沙也加による2人展が、Gallery & Bakery Tokyo 8分で開催される。キュレーションは大澤紗蓉子(横浜美術館主任学芸員)が手がける。鈴木は人間を視点の主体とせず、モノや場所そのものが見つめてきた風景を視覚化する作品を、上原は複雑に折り重なる時間や出来事の痕跡を風景の細部からすくい上げる作品を、それぞれ展開する。
