
『きれっぱしの愛』 © STILL VIVID, SNOWGLOBE, HOBAB, MANEKI FILMS, FILM I VÄST, ARTE FRANCE CINEMA
映画『きれっぱしの愛』が、7月3日からヒューマントラストシネマ有楽町ほかで全国順次公開される。
本作は、19世紀のアイスランドを舞台に、若き牧師の布教の旅を壮大なスケールで描いた『ゴッドランド/GODLAND』で知られる、アイスランドの気鋭監督フリーヌル・パルマソンによる最新作。「第78回カンヌ国際映画祭」に正式出品され、「第98回アカデミー賞」アイスランド代表作にも選出された作品だ。
物語の主人公は、アイスランドの田舎町で娘と双子の息子たち、愛犬パンダと暮らす芸術家のアンナ。別れたものの情を断ち切れず、何かと理由をつけてアンナや子供たちのもとを訪れる元夫マグヌスとの「まだ家族」のような日常を、移りゆく四季とともにユーモラスに描き出す。

絶妙な距離を保つ元夫婦役を演じるのは、コメディアン、俳優、歌手など幅広く活躍するアイスランド出身のサーガ・ガルザルスドッティルと、『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』のスベリル・グドナソン。さらに監督の3人の実子と愛犬パンダが、そのまま子供と愛犬役として出演している。アイスランド・シープドッグのパンダは、「第78回カンヌ国際映画祭」のパルム・ドッグ賞を受賞した。


変わっていく夫婦や家族、愛のかたち、そしてアイスランドの自然とそこでの生活を温かく描く本作では、芸術家としての道を模索するアンナの姿も見どころのひとつ。鉄を切って立体作品を作ったり、ギャラリーオーナーに作品を見せたりと、生活のなかで創作に向き合う様も描かれる。パルマソン監督はもともとはヴィジュアルアートの分野で活動を始め、その後に映画制作へと転向したキャリアを持ち、現在もアート作品の制作を行う。アンナのキャラクターには監督自身の経験も反映されており、劇中でアンナの作品として登場するのは、パルマソン監督のアート作品だ。


私的で優しく、ときに悲しみや葛藤もにじませながら描かれる、ひとつの家族の風景。アイスランドの四季とともに流れるその時間を、静かに味わえる一作だ。

*Tokyo Art Beatでは本作の劇場鑑賞チケットのプレゼントを実施中!(応募は7月10日まで)
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