東京都写真美術館 外観
毎年10月1日は、東京都が1952年に制定した「都民の日」。この日は、東京都が運営・管理する美術館、博物館、庭園などの入館料・観覧料が無料となる。
庭園は浜離宮恩賜庭園、小石川後楽園、旧岩崎邸庭園、清澄庭園、殿ヶ谷戸庭園、旧芝離宮恩賜庭園、六義園、向島百花園、旧古河庭園の9ヶ所。動物園・植物園は神代植物公園、恩賜上野動物園、井の頭自然文化園、東京港野鳥公園、多摩動物公園、葛西臨海水族園、夢の島熱帯植物館の7ヶ所が対象となった。
無料公開の対象となる美術館・博物館は全部で5ヶ所。ここでは、各館の見どころや当日無料で見られる展覧会を紹介する。
*混雑時は入場制限あり
*掲載展覧会のイベントページは#都民の日をチェック
東京都写真美術館は、世界的にも数少ない「写真・映像」を専門とする美術館。豊かな専門性と厚みを活かしたラインナップで、年間約20本の展覧会を開催している。今回は、ポルトガルを代表する映画監督ペドロ・コスタによる、日本最大規模となる個展「総合開館30周年記念 ペドロ・コスタ インナーヴィジョンズ」のほか、新進気鋭の作家を紹介する「総合開館30周年記念 遠い窓へ 日本の新進作家 vol. 22」が無料で公開される。
東京都美術館は、1926(大正15)年、日本初の公立美術館として開館。国内外の名品を楽しめる特別展をはじめ、多彩な自主企画展や美術団体による公募展など、年間を通して数多くの展覧会を開催している。当日はDIY(Do It Yourserf)の手法や考え方に関心を寄せる5組の現代作家と2組の建築家が参加する、「つくるよろこび 生きるためのDIY」 が無料公開される。詳細はニュースから。
東京都現代美術館は、現代美術の振興を図り芸術文化の基盤を充実させることを目的として1995年3月に開館。現代美術の流れを展望できるコレクション展示や、大規模な国際展をはじめとする特色ある企画展示など、絵画、彫刻、ファッション、建築、デザイン等幅広く現代美術に関する展覧会を開催している。無料公開の対象となる「開館30周年記念 MOTコレクション 9つのプロフィール 1935→2025」は、戦後日本における前衛美術の流れを、10年ごとに区切った9つの部屋で辿る展覧会だ。
東京都庭園美術館は、1983(昭和58)年に開館。同館は1933(昭和8)年に朝香宮邸として作られたアール・デコ様式の建築を展示空間として活用しており、美術、デザイン、建築、ファッションなどに関する展示を継続的に開催している。今年は庭園のみが無料公開の対象となった。
江戸東京たてもの園は、1993年(平成5年)3月28日に開園した野外博物館。現地保存が不可能な文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存・展示するとともに、貴重な文化遺産として次世代に継承することを目指している。同館は都立小金井公園の中に位置し、園内には江戸時代~昭和中期までの約30棟の復元建造物が建ち並んでいる。