国際芸術祭「東京ビエンナーレ2025」が、10月17日〜12月14日に開催される。本展には日本と海外あわせて38組のアーティストが参加。第3回となる今回は、「いっしょに散歩しませんか?」をテーマに、東京のまちを舞台にした“さんぽ”を通してアートと出会う体験を提示する。
総合プロデューサーは中村政人。キュレトリアル・メンバーに並河進、⻄原珉、服部浩之。

「東京の地場に発する芸術祭」として2020〜21年にスタートした本ビエンナーレは、市民主体の芸術祭として継続的に展開されてきた。今回は、創建400年を迎える上野の寛永寺および千代田区・東神田のエトワール海渡リビング館を拠点に、東京北東部の6エリア(上野・御徒町/神田・秋葉原/水道橋/日本橋・馬喰町/八重洲・京橋/大手町・丸の内・有楽町)に展示・イベントを展開する。

出展作家には、豊島康⼦、畠⼭直哉、⽚山真理、森靖、与那覇俊、村山悟郎、SIDE CORE、中村政人など国内外で注目を集めるアーティストが名を連ねる。アーティゾン美術館近辺で実施されるサウンドアーティスト鈴木昭男による《点音(おとだて)》も注目だ。
また、スリランカ、ブラジル、アルメニア、スウェーデンなど7ヶ国からの参加作家も決定。海外アーティスト公募プロジェクト「SOCIAL DIVE」や、「海外連携プロジェクト」も実施される。

各エリアの展示内容には、都市空間の“スキマ”に着目した彫刻展示「スキマプロジェクト(仮)」や、写真プロジェクト「Tokyo Perspective」などが予定されている。
「看板建築プロジェクト」は、建築史家・建築家の藤森照信のレクチャーを含む⽊造建築の魅⼒を堪能する散歩ツアーを実施。看板建築を通してまちの記憶から東京の基層⽂化を味わえる。

観客は「アートマップ」を手がかりに、展示エリアを自らの足で歩き、作品との偶発的な出会いを楽しむことができる。加えて、社会学者・吉見俊哉や建築史家・陣内秀信が講師を務める「さんぽ大学」などの関連講座や散策ツアーも開催される予定だ。

チケットは9月上旬より販売開始。拠点会場の入場は有料(高校生以下無料)だが、6つのエリア展示は無料で観覧可能となっている。
【参加アーティスト⼀覧(50⾳順)】
[国内]
秋⼭珠⾥、岩岡純⼦、L PACK.、⼤内⾵、⽚岡純也+岩⽵理恵、⽚⼭真理、窪⽥望、栗原良彰、⿊川岳、⼩瀬村真美、SIDE CORE、佐藤直樹、6lines studio、鈴⽊真梧、鈴⽊昭男、鈴⽊理策、⾼橋和暉、寺内⽊⾹、⼾⽥祥⼦、豊島康⼦、中村政⼈、畠⼭直哉、藤原信幸、ホガリー、港千尋、ミルク倉庫ザココナッツ、村⼭悟郎、森淳⼀、森靖、与那覇俊、渡辺英司
[海外]
ナラカ・ウィジェワルダネ(スリランカ)、カミラ・スヴェンソン(ブラジル)、Tenthaus Art Collective and the OVEN Network(テントハウスアートコレクティブ&オーブンネットワーク/ノルウェー)、マリアム・トヴマシアン(アルメニア)、チュオン・クエ・チー/ グエン・フォン・リン(ベトナム)、ピョトル・ブヤク(ポーランド)、アダム・ロイガート(スウェーデン)
東京ビエンナーレ2025
会期:2025年10月17日(金)〜12月14日(日)
会場:東叡山寛永寺、エトワール海渡リビング館ほか東京都内6エリア
公式サイト: https://tokyobiennale.jp/tb2025