公開日:2023年2月6日

東京都美術館、2023年度の注目展覧会。マティス、古代ローマ、アメリカ印象派

4月27日~8月20日の「マティス展」、9月16日~12月10日の「永遠の都―世界遺産ローマ展」など、大規模展覧会を多数開催

特別展「マティス展」

今年の東京都美術館の見どころは?

全国の美術館で、2023年度の展覧会予定が続々発表されている。今回紹介するのは東京都美術館

注目は、4月27日~8月20日に開催される「マティス展」。日本では約20年ぶりの大回顧展となる本展では、モダン・アートの誕生に決定的な役割を果たしたアンリ・マティスの各時代を代表する作品を通して、豊かな光と色に満ちた造形的な冒険を辿る。協力は、世界最大規模のマティス・コレクションを所蔵するポンピドゥー・センター。

6月10日から7月2日には3つの公募企画を同時開催する「都美セレクショングループ展2023」「イメージの痕跡─記憶とリアリティのあわい」(グループ名:浮遊する作家たち)「海のない波」(グループ名:自己と他舎)「絵の辻」(グループ名:糸会)の3つの展覧会に期待したい。

7月はニューヨークを拠点に活動するアーティストの個展「荒木珠奈展」(7月22日~10月9日)。版画や立体、インスタレーションなど幅広い表現を続ける作家の旧作から新作までを展示。ニューヨークで移民として暮らす自身の関心を重ね合わせ、土地の記憶を映し出すような大型のインスタレーション作品も披露する。

夏から秋にかけての目玉は「永遠の都―世界遺産ローマ展」(9月16日~12月10日)。古代ローマ帝国の遺構群フォロ・ロマーノを見下ろす丘に建つカピトリーノ美術館の所蔵品を中心に、建国から古代の栄光、教皇たちの時代から近代まで、「永遠の都」と称される世界遺産ローマの2000年の歴史と芸術を、約70点の作品から紹介する。

毎年恒例の「上野アーティストプロジェクト2023」(11月16日~2024年1月8日)では、自然界の様々な生きものの中から、菌類、植物、動物(鳥、馬、牛、ゴリラ)などを追求し、その姿を「うつす」ことに取り組んできた作り手たちに注目する。そして、同時開催のコレクション展も動物園がテーマになるとのこと。

年明けから始まる「ウスター美術館展」(2024年1月27日~4月7日)は、アメリカ・マサチューセッツ州のウスター美術館のコレクションを中心に、印象派の国際的な広がりを紹介する。ほとんどの作品が日本初公開。アメリカ印象派の知られざる魅力を知る貴重な機会となるだろう。

2023年も、古代から現代まで幅広いフィールドを扱う東京都美術館。四季折々の上野公園の変化と共に、アートを楽しみたい。

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