公開日:2026年7月30日

見落とされてきた風景から、歴史を問い直す。「東京都美術館開館100周年記念 この場所の風景―上野・大牟田・ブエノスアイレス」(東京都美術館)レポート

上野公園、九州の炭鉱の町・大牟田、地球の裏側のブエノスアイレス。3つの土地の風景をたどる展覧会が開催中。会期は7月23日〜10月7日

土田ヒロミ 上野公園、上野[『星を数える』より] 1981

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100年分の風景を、上野から地球の裏側まで

東京都美術館の開館100周年を記念した展覧会「東京都美術館開館100周年記念 この場所の風景―上野・大牟田・ブエノスアイレス」が、7月23日から10月7日まで開催されている。同館は、日本初の公立美術館として東京・上野公園内に1926年に開かれた(開館時の名称は東京府美術館)。本展はこの「100年」という時間を、上野だけでなく、そこから遠く隔たったふたつの土地で続けられた創作とともに展望する試みだ。

会場風景

構成は3部から成る。第1部「上野―東京都美術館の100年」は、美術館のはじまりから現在までを、開催された展覧会と周辺の風景から振り返る。第2部「大牟田―江上茂雄の100年」は、九州の炭鉱の町で誰にも属さず絵を描き続けた江上茂雄の画業に迫る。そして第3部「ブエノスアイレス―《百日草の庭》をめぐる100年」は、開館の年に描かれた最初の収蔵品《百日草の庭》を起点に、戦前にアルゼンチンへ渡った一家族の「絵」と「花」の物語をたどる。

会場風景

なぜ大牟田なのか、そしてなぜブエノスアイレスなのか。その答えは、これからたどる3つの風景のなかにある。

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