ヴィヴィアン・ウェストウッドが81歳で逝去。「パンクの女王」としてファッションシーンに大きな影響

パンクの女王、逝く

ファッション・デザイナーで活動家のヴィヴィアン・ウェストウッドが2022年12月29日に亡くなった。享年81。

ウェストウッドは、1941年イングランド・ダービーシャー生まれ。前衛集団「シチュアシオニスト・インターナショナル」の一員として活動していたマルコム・マクラーレンと出会い、71年にのちに「SEX」と改名するブティックをオープン。75年には同店の従業員と常連客らが結成した「セックス・ピストルズ」をマクラーレンとともにプロデュースするなど、ファッションにとどまらない多面的な活動を展開。ボンテージなどのSM的要素を取り入れたパンクスタイルをはじめとする、ドレスダウンの手法を創出・拡張し、「パンクの女王」としてファッションシーン、ポップカルチャーに大きな影響を与えた。

自身の名を冠したブランドでは、19世紀以前のヨーロッパの意匠を取り入れたエレガントな路線へも展開。宝珠と衛星をモチーフにしたブランドロゴを含め、幅広い世代に愛された。若い頃からのアナーキーな政治信条を崩すことなく、後半生も環境保護や政治活動を積極的に行っていた。

訃報に際し、ブランドは以下のようなウェストウッドのメッセージをSNSで発信している。

タオ（陰陽）の霊的なシステム。今日これほどまでにタオが必要とされる時代はない。

タオは自分が宇宙に属しているのだという感覚を与え、人生に目的を与える。生きるべき人生を自分は生きているのだと知ることは、アイデンティティと強さの感覚をあなたに与える。

自分の個性を活かして、地球上での生活を満喫しなさい。

ヴィヴィアン・ウェストウッド