天王洲のテラダ・アート・コンプレックスに入居するユカ・ツルノ・ギャラリーが閉廊する。最後の展覧会として、グループ展「Best Wishes,」が開催中だ。会期は2022年7月2日まで。
出品作家は炭田紗季、田村友一郎、流麻二果、新田友美、ホセ・パルラ、カンディダ・ヘーファーの6名。
炭田は、旧約聖書の創世記から着想を得た楽園の場面をモチーフとした新作。田村は、ギャラリストが東京からハワイに拠点を移すという一報とその船出に対する神の祝福を込めた新作《青天の霹靂》を発表。流は、パンデミック下の暮らしのなか絵画を必要とした人たちの声に応えるべく描き続けた幾枚もの小さなキャンバスで展示空間全体を彩る。
新田はプシュケ(魂)とソーマ(受肉された生命活動)のメタファーとしての鳥や木々をモチーフに描いた新作を。ホセ・パルラは、絵画中の様々な要素のレイヤーに時間の概念をなぞらえた新作《The Construction of Time》を発表。カンディダ・ヘーファーは、2011年に発表した、デュッセルドルフのベンラート城を撮影した小品を展示する。
ニューヨークで活動していた鶴野ゆかが東京に同ギャラリーがオープンしたのは2009年。今展は、所属作家とギャラリーを支援してきた人々への愛と感謝と前途を祝し「Best Wishes(たくさんの幸せが訪れますように)」と名付けられた。