コンセプトは「絵と言葉」:美術館と親子の遊び場「PLAY!」がオープン

東京・立川駅北口にオープンに大人も子どもも楽しめる複合施設「PLAY!」がオープン

poster for Eric Carle “Book to Play”

「エリック・カール 遊ぶための本」

武蔵野、多摩エリアにある
PLAY!にて
30日後終了

poster for Kaoten. of Tupera Tupera

「tupera tuperaのかおてん.」

武蔵野、多摩エリアにある
PLAY!にて
このイベントは終了しました。 - (2020-06-10 - 2020-12-29)

In フォトレポート by Art Beat News 2020-06-09

構想から約3年。東京・立川駅北口の新街区「GREEN SPRINGS」に、6月10日、美術館と親子の遊び場を中心とする複合文化施設「PLAY!」がオープンする。

「PLAY!」のメインとなるのは、絵本やマンガ、アートの本格的な展覧会を行う、絵とことばがテーマの美術館「PLAY! MUSEUM」と、その上階にある、子どもも大人も楽しめる遊び場「PLAY! PARK」(PLAY! PARKのみ6月19日オープン)。展覧会に関連したオリジナルフード、スイーツ、ドリンクや地元の野菜を用いた軽食メニューを取り揃えるカフェ、約200種類のオリジナルグッズが集まるショップなども来場者を出迎える、充実の新スポットだ。

「PLAY!」のプロデューサーで、展覧会や出版を手がける会社「ブルーシープ」代表の草刈大介は、約3年という準備の月日を振り返りながら次のように話す。「オープンの日を迎えることができてとても感慨深いです。PLAY!では、立川という場所に根ざし、美術館とプレイパークを基盤に様々な活動を結びつけることで豊かな機会をつくり出していきたい。美術館のコンセプトを“絵とことば”としているのは、より多くの人に親しんでいただけると思ったからです。本の世界観を空間に展開し工夫を加えることで、本を読むこと以上の体験をしてほしい。誰でも訪れ、楽しめ、中に入った後には奥行きがある、そんな伝え方をしていきたいです」。

 

PLAY! MUSEUMでは2つの展覧会を開催中

 
有名な絵本作家の世界を紹介する通年の「常設展」と、五感を使って体感的に楽しめる「企画展」の2展覧会を同時に開催していくPLAY! MUSEUM。その第一弾として開催するのが、常設展「エリック・カール 遊ぶための本」(6月10日〜2021年3月28日)と企画展「tupera tuperaのかおてん.」(6月10日〜12月29日)だ。

「絵本の魔術師」と呼ばれ、日本でも人気の高い絵本作家エリック・カールは、ユニークな仕掛け満載の絵本づくりで知られる。世界的なベストセラー絵本『はらぺこあおむし』には、あおむしがリンゴをかじる場面ではページに本当の穴が空けられている。子どもたちはおもちゃのような絵本で遊びながら、生き物の営みや自然のリズムを学び、数や色の楽しさを体感することができるのだ。

そうしたカールのユニークな仕掛け精神は常設展「エリック・カール 遊ぶための本」にも。草刈大介とともに企画を担当した服部彩子は、カールが自身の絵本を言い表した「半分おもちゃ、半分本」をキーワードに展覧会を構成したという。「エリックさんの愛情に満ちた小さな生き物たちの世界を、“食べる”などの10のアクションを通して紹介しています。また、エリックさんの絵本の多くは見開きのページがとくに素敵なので、会場でもその部分を生かしています。穴をのぞいたり、狭い場所をくぐったり、体を動かしながら見てほしいです」。

なお、本展会場には小さな穴があり、その向こうをのぞくとtupera tuperaとコラボレーションしたカールの自画像を見ることができる箇所も。会場を訪れた際には、忘れずその穴を発見してほしい。

もういっぽうの企画「tupera tuperaのかおてん.」は、さまざまな絵本賞を受賞してきたクリエイティブ・ユニットtupera tupera(ツペラ ツペラ)による「顔」をテーマにした展覧会。

ベストセラーとなりシリーズ化した絵本『かおノート』をはじめ、tupera tuperaにとって「顔」はアイデアとユーモアの源泉。本展「tupera tuperaのかおてん.」では、『かおノート』『こわめっこしましょ』など「顔」をテーマにした人気絵本の原画をはじめ、コマ撮りで撮影した新作《かおつくリズム》などが並ぶ。中でも、2メートルにおよぶの大きな顔が一列に並ぶ新作「かお10(テン)」は圧巻。各顔には出身地、年齢などプロフィールが書かれている。

来場者には、ヒゲ、目玉、リボンなどのパーツが揃う「かおシール」や、日常でも様々な「顔」を発見することを促す「かおルーペ」などのおみやげと仕掛けも用意されている。

 

未知との出会い「PLAY! PARK」

「PLAY! MUSEUM」の上階に歩みを進めると、そこには子どものための屋内広場「PLAY! PARK」が広がる。この空間のシンボルは、直径22メートルの「大きなお皿」。当初はこのお皿の中で風船遊具を用いた遊びを展開する予定だったが、新型コロナウイルス対策で当面のあいだは暫定的に、予約・入れ替え制でワークショップ、ライブ、パフォーマンスなどが行われる。オープン日は6月19日。

今回、施設の設計を担当した手塚建築研究所の手塚貴晴・由比は「子どもが決まった遊びをするのではなく、子どもがそれぞれの遊び方を発見するために『大きなお皿』をつくりました。使っていくうちに味がでてくる、会場の素材にも注目してほしいです」と解説。

「PLAY! PARK」はこのほかにも24ヶ月以内の子どもが遊べる「小さなお皿」、ワークショップを開催するファクトリー、常時700冊の国内外の絵本が読み放題のライブラリー、シアターなどが併設されている。

 

ショップとカフェも充実

MUSEUMとPARKを楽しんだあとは、ショップとカフェにも立ち寄りたい。ショップでは、「PLAY! MUSEUM」の展覧会に文具や雑貨など約200種類のオリジナルグッズのほか、PLAY! MUSEUMのロゴをあしらった商品などを販売中。エリック・カールの関連グッズでは、絵本『はらぺこあおむし』のペーパークラフト、あおむしのぬいぐるみや、数量限定のモールアートブローチが。「tupera tuperaのかおてん.」の関連グッズも、本展にあわせたワークブック『かおPLAY!』やスーパーボール、かおステッカーなど遊び心あふれる品揃えになっている。

その遊び心はカフェメニューにも。展覧会に関連したオリジナルのフードでは、はらぺこあおむしのサンドイッチやチキンライスをはじめ、tupera tuperaの各種「かおカレー」など、見て楽しい・食べておいしいラインナップが魅力的だ。

「PLAY!」の名の通り、遊び心がそこここに見られるこの施設。アートディレクションを担当する菊地敦己はその魅力を次のように語る。「美術館など文化施設の立ち上げに関わるのは5件目ですが、PLAY!はどことも違う感じがします。“完成品”にこだわらずアイデアの集積や途中経過を見せながら、ひとつの場となってつくられていく工房のような雰囲気がある。これからが楽しみです」。

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