TAB10周年プレイベント。スティーヴン・ムシン展「Farming Tokyo」限定ワークショップ イベントレポート

10年後の都市の姿を自由に空想してみよう。自然と共生するハッピーなアイデア

Tokyo Art Beatは今年、10周年を迎えます。そのプレイベントとして、SPIRALで開催中のスティーヴン・ムシン「Now, If, What, Then ‘Farming Tokyo – みんなとつくるまち’ 」展の初日に、TABユーザー向けのスペシャルワークショップを開催。「10年」をテーマに、未来の都市の姿を考えてもらいました。

イベントは、スティーヴン・ムシンさんのギャラリートークからスタート。作品には、自然のサイクルを都市生活に取り入れながら、動植物と共生する未来が描かれています。
オフィスの外壁面で鶏を育てて太陽光で焼き鳥を食べられる「クライミング焼き鳥バー」に、自動車の屋根で育てた草花からミツバチが蜂蜜を集めることができるようにする「ハチの信号」などなど!作品は突飛にも思えるユーモアにあふれていますが、理論的には実現が可能であるという科学的裏付けをもとに描かれているそうです。

自由なアイデアにあふれたスティーヴンさんの作品世界を一緒にめぐることは、参加者が発想を自由にするための入り口でもあります。アーティストならではの発想で描かれた未来の都市の姿に、参加者もしだいに引き込まれ、自然と笑顔になっていきます。

ギャラリートークを通して頭がほぐれたところで、いよいよワークショップへ!

Tokyo Art Beatの10周年にちなみ、ワークショップのテーマは「10年後の東京」。自由に未来の世界を空想し、マグネットパーツを使いながらそれぞれの空想を形にしていきます。今回は3人一組のグループを作り、話し合いながら進めてもらいました。

まずはマグネットを手に取ってみる参加者の皆さん。
「とりあえず、このマグネットから考えをスタートしてみようか」
「将来は水不足になるかも。どうやったら楽しくシェアできるかな」
「東京の蒸し暑さをなにかに活用できないかな」

グループごとに取り組み方もそれぞれ。最初は何をとっかかりにすれば良いか悩んでいたグループも多かったのですが、手を動かし始めるとすっかり夢中になり、どんどんとクリエイティブな都市が姿を現し始めました。

うーむむ、どうしましょう!?
うーむむ、どうしましょう!?

これはこっちがいいかな?
これはこっちがいいかな?

ノッてきましたよ〜!どんどん発想が広がっていきます。
ノッてきましたよ〜!どんどん発想が広がっていきます。

各チーム盛り上がり非常に集中していたので、急遽、作業時間を10分延長することに!

さあ、ワークショップを通していったいどんな東京の未来が描かれたのでしょうか?
今回、参加者の皆さんには自由にスマホで撮影してもらい、InstagramやTwitterにハッシュタグ #FarmingTokyo をつけて出来上がったアイデアを共有してもらいました。その中からいくつかご紹介します!

ムシムシした東京の湿度を閉じ込めたジャングルスパ。室内の植物を育てるのは鶏の糞、スモークチキンと温泉卵が名物です。身の回りの嫌なことをプラスに変えて楽しんでしまう、パワフルなアイデア!
ムシムシした東京の湿度を閉じ込めたジャングルスパ。室内の植物を育てるのは鶏の糞、スモークチキンと温泉卵が名物です。身の回りの嫌なことをプラスに変えて楽しんでしまう、パワフルなアイデア!

こちらは、ちょっと面白い発想から生まれました。グループになった3人の苗字にそれぞれ「池」「木」「山」という字が入っていたので、池の水で木を育て、木が山になるというストーリー。3人が協力して暮らす場所です。
こちらは、ちょっと面白い発想から生まれました。グループになった3人の苗字にそれぞれ「池」「木」「山」という字が入っていたので、池の水で木を育て、木が山になるというストーリー。3人が協力して暮らす場所です。


エコロジカルな未来の野外フェスでは、舞台でダンスする人たちの体の動きをエネルギーに変換し、音響やライトの動力源に。「ダンスが盛り上がらないと照明も消えちゃうんだね!」とスティーヴンさんからはお茶目なコメント。
エコロジカルな未来の野外フェスでは、舞台でダンスする人たちの体の動きをエネルギーに変換し、音響やライトの動力源に。「ダンスが盛り上がらないと照明も消えちゃうんだね!」とスティーヴンさんからはお茶目なコメント。

こちらは「森を作る空飛ぶ会社」。森を作る会社というストーリー自体が、とっても素敵ですね。空に向かって鳥がひっぱっているのが会社のオフィス。鳥たちの糞が栄養となり、地上の森を育てます。
こちらは「森を作る空飛ぶ会社」。森を作る会社というストーリー自体が、とっても素敵ですね。空に向かって鳥がひっぱっているのが会社のオフィス。鳥たちの糞が栄養となり、地上の森を育てます。


試行錯誤しながら、それぞれのアイデアを形にしていった各チーム。スティーヴンさんの作品世界から刺激を受けて、ハッピーでエコロジカルなアイデアがたくさん生まれました!とても楽しくワークショップをおこなうことができ、最後にはスティーヴンさんのチャーミングな人柄に皆さんすっかり魅了されていました。

参加者の皆さんの描いた都市の未来は、InstagramまたはTwitterのハッシュタグ #FarmingTokyo を検索してご覧いただくことができます。会期中にも新たなアイデアが増えていくことでしょう!Tokyo Art BeatでもInstagramのアカウントを始めましたので、ユーザーの方はぜひフォローしてみてくださいね。

Tokyo Art Beatがユーザーの皆さんとアートへの情熱に支えられて過ごしてきた、10年という時間。ウェブサイトからスタートし、時代の流れの中でアプリやSNSなど、様々に活動を広げてきました。これから先の10年で、ワークショップで描かれた未来の都市のように自由な発想で、Tokyo Art Beatも未来の可能性を広げていけたらいいなと思います。

会期中、会場では自由にマグネットを手に取ることができます。ぜひ時間を取って試してみてくださいね。発想が広がり始めると、止まらないはず!

アーティストは8月21日(木)まで日本に滞在しています。会期中には各種イベントやワークショップも予定されていますので、ぜひご参加ください!展覧会の会期は8月31日まで。

▼子ども・ファミリー向けワークショップ WORKSHOP FOR CHILDREN AND FAMILIES
日時:8/18(月)〜8/21(木) 14時〜15時/16時〜17時 各日2回
対象:5歳〜12歳までの子どもとその保護者の方

▼学生・社会人向けワークショップ CREATIVE IDEAS BAR
日時:8/20(水) 18:00〜20:00
対象:学生、教員、デザイナー、アーティストなどクリエイティブに関心がある方

▼フォーラム「Creativity , Learning and Education」
日時:8/21(木) 17:00〜18:30
アーティストやクリエイターたちの目覚ましい活躍を支える昨今のクリエイティブ教育について、日豪における意見交換を行ないます。

【イベント詳細はSPIRALの公式ホームページにて!】

スティーヴン・ムシン

オーストラリア・メルボルン在住。エコロジカルで持続可能な未来都市をテーマに、子どもとのワークショップを通じたインスタレーションやドローイング、パペットワークなどさまざまなメディアでサステナブルかつ、楽しげな空想未来を描く。

chiquichika

chiquichika

ブラジル生まれのスペイン育ち、帰国後から東京在住のアートファン。2010年より5年間、Tokyo Art Beatのスタッフとして勤務。現在は、2歳になる娘とどんぐり拾いやアートめぐりを楽しんでいる。