公開日:2022年9月16日

大阪中之島美術館、国立国際美術館の2館で同時開催! 「具体/GUTAI」の全貌に迫るメガ回顧展が10月から

「すべて未知の世界へ ー GUTAI 分化と統合」展は、2022年10月22日から23年1月9日まで

吉田稔郎 SPRAY 1961 カンヴァスに油彩 高松市美術館蔵 (出品会場:国立国際美術館) 

解散から50年……具体ゆかりの大阪・中之島で開催

2022年2月に開館した大阪中之島美術館と、それに隣接する国立国際美術館の2館を使い、具体美術協会(具体)の全貌に迫る展覧会「すべて未知の世界へ ー GUTAI 分化と統合」が開催される。会期は2022年10月22日から23年1月9日

ポスタービジュアル

具体は、1954年に兵庫県の芦屋で結成された美術家集団。画家の吉原治良を中核に据えたこの集団は、絵画をはじめとする多様な造形実践をとおして「われわれの精神が自由であるという証を具体的に提示」することを試みた。会員たちがそれぞれの独創を模索した18年間の軌跡は国内外で大きな注⽬を集め、戦後日本美術のひとつの原点として、なかば神話化されるほどだ。

吉原治良 作品 1962 キャンバスに油彩 東京都現代美術館蔵 (出品会場:大阪中之島美術館)
田中敦子 電気服 1956/86 管球、電球、合成樹脂エナメル塗料、コード、制御盤 高松市美術館蔵 撮影:加藤成文 © Kanayama Akira and Tanaka Atsuko Association" (出品会場:大阪中之島美術館) 

今回の大規模回顧展では、具体の歩みを「分化」と「統合」というふたつの視点からとらえ直すという。誰の真似にも陥らず、互いに異質であろうとしながらも、同時にあくまで⼀個の集団としてまとまろうとする姿勢は、吉原の考えていた美術のあるべき姿、つまり「人間精神と物質とが対立したまま、握手」している状態とも、重なりあうだろう。

白髪一雄 天暴星両頭蛇 1962 カンヴァスに油彩 京都国立近代美術館蔵 (出品会場:大阪中之島美術館)
ヨシダミノル JUSTCURVE '67 Cosmoplastic 1967 ステンレス、プラスティック、蛍光灯、センサーほか 高松市美術館蔵 (出品会場:国立国際美術館)

今展の開催地である大阪・中之島は具体の活動拠点であった「グタイピナコテカ」が建設された場所でもある。大阪中之島美術館では具体を「分化」させてそれぞれの独創の内実に迫り、いっぽうの国立国際美術館では具体を「統合」し、集団全体のうねりを伴う模索の軌跡を追う構成となっている。

村上三郎 作品 1957 ミクストメディア、板 芦屋市立美術博物館蔵 © MURAKAMI Tomohiko (出品会場:国立国際美術館)
山﨑つる子 Work 1960 カンヴァスに油彩とエナメル 国立国際美術館蔵 (出品会場:国立国際美術館)

出品総点数約170点という規模も驚異的だが、 造形美術の枠を拡張させるようなパフォーマティブな活動も行ってきた具体の活動に迫るべく2022年11月15日から20日には、1960年に具体がアドバルーンで作品を空高く吊り上げた空中展覧会「インターナショナル スカイ フェスティバル」の再現も大阪中之島美術館で行う。

具体解散50年目という節目の年に、具体について深く知る絶好の機会となるだろう。

嶋本昭三 1962-1 1962 カンヴァスに油性樹脂系絵具、ガラス 大阪中之島美術館蔵 (出品会場:大阪中之島美術館) 
名坂千吉郎 作品 1970ca. ステンレス 宮城県美術館 (出品会場:大阪中之島美術館)
名坂有子 作品 1960 合板に合成樹脂系絵具、木綿布 宮城県美術館蔵 (出品会場:大阪中之島美術館)

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