
田名網敬一 DO NOT BOMB 2024 © Keiichi Tanaami Courtesy of NANZUKA
NANZUKAが東京・渋谷アクシュ3階に新たなフラッグシップギャラリー「NANZUKA」をオープンさせる。こけら落としとして、田名網敬一(1936〜2024)の個展「DO NOT BOMB」が開催される。会期は9月12日から10月17日まで。
2005年に渋谷で生まれたNANZUKA UNDERGROUNDは、国内外の現代アートシーンを牽引するギャラリーとして活動を続けてきた。このたびオープンする「NANZUKA」は、新たなフラッグシップギャラリーとして、多くの人々に開かれた文化的交流の場を目指し、「Social Friendship」をコンセプトに掲げてスタートを切る。
「DO NOT BOMB」展では、田名網が生涯にわたって向き合った「戦争の記憶」を軸に、1960年代の初期作品から2024年に死去する直前まで制作していた未発表作品までを紹介する。

田名網の創作の原点には、幼少期に経験した第二次世界大戦がある。防空壕から見上げた照明弾、その光を反射する水槽の金魚、時間差で聞こえてくる爆撃音、焼け野原となった戦後の東京。こうした記憶は、後年に大きな影響を受けたアメリカンコミックや広告、映画、漫画、特撮などのイメージと重なり、田名網独自の視覚世界へと展開していった。

田名網は記憶を固定されたものとして扱わず、時間とともに変化し、書き換えられていくものとしてとらえていた。自身の戦争体験やトラウマも創作の源泉となり、60年以上にわたる活動のなかで繰り返し作品へと姿を変えている。