公開日:2022年11月8日

猫のような現代美術を紹介する「ねこのほそ道」展が豊田市美術館で来年2月から!

泉太郎、大田黒衣美、落合多武、岸本清子、佐々木健、五月女哲平、中山英之+砂山太一が出展

佐々木健 ねこ 2017 カンヴァスに油彩 個人蔵 Courtesy of the artist and Gomike

現代美術のなかの猫を通して、人間中心主義ではない世界を識る

アートのなかに描かれる動物は珍しくないが、猫に特化した、しかも現代美術で、というのは珍しい。そんな展覧会「ねこのほそ道」豊田市美術館2023年2月25日から5月21日まで開催される。

落合多武 red slide 2007 アクリル、色鉛筆、カンヴァス © Tam Ochiai
大田黒衣美 旅する猫笛小僧 2013 ウズラの卵、ワックスペーパー、布、包装紙
中山英之+砂山太一 かみのいし 2020 © 中山英之建築設計事務所

決して飼いならされることなく、野生を保ったまま人間とともに暮らす猫は、なにかの役に立っているわけではないのに飼い主の情緒に豊かに訴える、普通で変な生きものだ。

これまで人間は多くの種に影響を及ぼし、世界中の動物を絶滅へと追いやってきたが、長い時間をかけて人間と暮らすようになった猫は、たとえば人間が高層ビルを建てて住むようになれば、その移動とともに自身の住環境を変えてきたともいえる。しかし、どんなに人工的な環境であったとしてもて名づけられることのない猫の中に、小さな自然を見出すこともできる。

泉太郎 コンパクトストラクチャー(野犬) 2020 © Taro Izumi
五月女哲平 猫と惑星 2011 © Teppei Saotome

この展覧会では、泉太郎大田黒衣美落合多武岸本清子佐々木健五月女哲平中山英之+砂山太一の作品を通して、隙間や内と外を自在に行き来する逸脱可能性を持ち、また言葉の秩序から逃れる不可思議な存在としての猫、自由、野生、ユーモア、ナンセンス溢れる、猫のような現代美術を紹介する。

岸本清子 I am 空飛ぶ赤猫だあ! 1981 ラッカー、パステル、カンヴァス 宮城県美術館蔵

ねこのほそ道

会場:豊田市美術館
会期:2023年2月25日〜5月21日
開館時間:10:00〜17:30(入場は17:00まで)
休館日:月(祝なら開館)
https://www.museum.toyota.aichi.jp/

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