公開日:2023年3月18日

【2023年3月第3週】今週末見たい展覧会5選。ケアと母をめぐる企画展から、宮島達男、オランダを代表する女性写真家の個展まで

毎週更新。関東近郊を中心にピックアップ。今週は宮島達男、シャルロット・デュマの個展、ケア、光、VOCA展の5つ

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ケアリング/マザーフッド:「母」から「他者」のケアを考える現代美術 ―いつ・どこで・だれに・だれが・なぜ・どのように?―(水戸芸術館 現代美術ギャラリー、茨城県)

私たちが社会のなかで生きていくうえで、必要不可欠な「ケア」。本展は、近年のアートシーンでも重要なトピックである「ケア」と社会のつながりを問い直す企画展。1960〜70年代の第2波フェミニズムを背景に生まれた表現から、私的な育児日記の読解まで、多様な作品が紹介される。出展作家は、青木陵子、AHA![Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ]、石内都、出光真子、碓井ゆい、ラグナル・キャルタンソン、二藤建人、マリア・ファーラ、リーゼル・ブリッシュ、ホン・ヨンイン、本間メイ、ヨアンナ・ライコフスカ、マーサ・ロスラー、ミエレル・レーダーマン・ユケレス、ユン・ソクナム。見どころなど、詳細はフォトレポートをチェックしてほしい。

会場:水戸芸術館 現代美術ギャラリー
会期:2月18日~5月7日

宮島達男 「Numerical Beads Painting」(SCAI THE BATHHOUSE、東京都)

東京・谷中にあるSCAI THE BATHHOUSEでは、宮島達男の個展が開催中。宮島は、1から9までの数字を用いて、誕生から死に至るまでの生命のありかたや他者との関係性について、コンセプチュアルな作品を発表し続けてきた。本展で公開されるのは、新作シリーズ「Numerical Beads Painting」。アラビア数字が刻まれたアクリル製ビーズを扱う本作は、宮島が90年代はじめに、パリの手芸問屋街で偶然見つけた数字のビーズから着想を得たという。

会場:SCAI THE BATHHOUSE
会期:2月28日~4月15日

光 ―The Light(静岡県立美術館)

静岡県立美術館は、同館のコレクションのなかから、「光」をキーワードに選定された絵画、立体、写作品を公開。ダレン・アーモンドが夜明けの比叡山を撮影した《Civil Dawn@Mt. Hiei》や森万里子《Higher Being Ⅰ》を筆頭に、大庭大介、宮脇愛子、嵯峨篤、オノデラユキ、名和晃平、マン・レイ、平山郁夫、香月泰男、ジョアン・ミロ、アンゼルム・キーファーの作品が一堂に揃う。

会場:静岡県立美術館
会期:2月14日~4月9日

シャルロット・デュマ 「Ao 青」(小山登美夫ギャラリー六本木/天王洲、東京都)

小山登美夫ギャラリーでは、オランダを代表する女性写真家シャルロット・デュマの個展が、六本木と天王洲アイルの2会場で同時開催中。デュマは馬や救助犬など、人間に密接な動物を20年以上にわたって撮影してきた。展覧会タイトルの「Ao 青」とは、2015年から与那国島や沖縄の情景と少女たち、そして土着の馬を被写体とするシリーズのこと。六本木では、「Ao 青」の写真作品と新作のドローイングが、天王洲では最新作となる「Ao 青」の映像作品が上映されている。

会場:小山登美夫ギャラリー六本木小山登美夫ギャラリー天王洲
会期:3月10日~4月8日(六本木)、3月11日~4月1日(天王洲)

VOCA展2023 現代美術の展望 - 新しい平面の作家たち - (上野の森美術館、東京都)

「The Vision of Contemporary Art」の頭文字をとった本展は、全国の美術館学芸員、研究者などに40歳以下の若手作家を推薦してもらい、推薦された作家が新作の平面作品を出品するという方式をとる現代美術展。今回で開催30周年を迎える。受賞者の永沢碧衣、エレナ・トゥタッチコワ、七搦綾乃、黒山真央、田中藍衣らを筆頭に、29名の作家による作品が出展されている。

会場:上野の森美術館
会期:3月16日~3月30日

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