公開日:2023年5月12日

【2023年5月第2週】今週末見たい展覧会5選。吉村弘から新津保建秀まで

毎週更新。関東近郊を中心にピックアップ。今週は吉村弘、大巻伸嗣、みょうじなまえ、新津保建秀らの個展、日朝の漆工芸の5つ

左上:「吉村弘 風景の音 音の風景」(神奈川県立近代美術館 鎌倉別館)会場風景、右上:みょうじなまえ 人形の家 2022 ミクストメディア、左下:新津保 建秀展「消え入りそうなほど 細かくて 微妙な」(ミヅマアートギャラリー(市ヶ谷))メインイメージ、右下:大巻伸嗣 LiminalAirSpace-Time 2020 「存在のざわめき」関渡美術館(台北、2020)  Courtesy of Mind Set Art Center

週末に訪れたい展覧会を、TAB編集部がピックアップ。気になる展覧会はTABアプリでブックマークがおすすめ。開幕と閉幕間近をプッシュ通知でお知らせします。

吉村弘 風景の音 音の風景(神奈川県立近代美術館 鎌倉別館)

神奈川県立近代美術館 鎌倉別館では、音楽家・吉村弘の回顧展がスタート。環境音楽の国内での普及や公共空間の音響デザイン、美術館でのワークショップなど、吉村は多岐にわたって活動を展開した。本展では、初期のコンクリートポエトリー、楽譜、写真、映像作品、サウンドオブジェ、モビールなど、作品や資料を通じて彼の活動に迫る。レポートはこちら

会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
会期:4月29日~9月3日

大巻伸嗣ー地平線のゆくえ(弘前れんが倉庫美術館、青森)

青森県の弘前れんが倉庫美術館では、大巻伸嗣の個展が開催中。大巻はこれまで、空間全体をダイナミックに変容させ、見る人を異世界に誘うような幻想的なインスタレーションやパブリックアートを手がけてきた。本展では、近年の代表作のひとつ「Liminal Air Space-Time」シリーズを筆頭に、新作インスタレーションが紹介される。

会場:弘前れんが倉庫美術館
会期:4月15日〜10月9日

みょうじなまえ 「バベルとユートピア」(スパイラル、東京)

本展は、若手作家の発掘・育成・支援を目的とする「SICF(スパイラル・ インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバル)」の第23回EXHIBITION部門グランプリ受賞者・みょうじなまえの個展。みょうじはこれまで、女性の身体や性、アイデンティティと、その消費をめぐる作品を制作してきた。本展でもそうしたテーマのもと、古代ローマの詩人・オウィディウスの叙事詩『変身物語』やギリシャ神話の怪物などを題材とした新作の映像インスタレーションが公開される。

会場:スパイラル
会期:5月10日~5月25日

新津保建秀 「消え入りそうなほど 細かくて 微妙な」(ミヅマアートギャラリー[市ヶ谷]、東京)

新津保建秀は1986年生まれの写真家。映像制作をきっかけに独学で写真を習得し、ポートレイトや風景、建築写真など数多くの仕事で活躍。加えて、ドキュメンタリーの撮影、研究者や音楽家とのVR作品の制作など、異分野との協働も積極的に行ってきた。本展のタイトル「消え入りそうなほど 細かくて 微妙な」とは、人工知能との対話において出てきた言葉だという。

会場:ミヅマアートギャラリー[市ヶ谷]
会期:4月19日~5月20日
*月曜、日曜、祝日は休廊

美しき漆 日本と朝鮮の漆工芸(日本民藝館、東京)

本展は、日本民藝館の所蔵品をもとに、日本と朝鮮の漆工芸を紹介。日本漆工は柳宗悦が好んだ「漆絵」が描かれているいっぽう、朝鮮漆工では貝片で模様を象った「螺鈿」がそれぞれ印象的だ。日朝の名品に加えて紹介される、黒田辰秋や丸山太郎ら工芸作家の作品にも注目したい。

会場:日本民藝館
会期:4月13日~6月18日

Art Beat News

Art Beat News

Art Beat Newsでは、アート・デザインにまつわる国内外の重要なニュースをお伝えしていきます。