公開日:2024年4月4日

週末見たい展覧会5選。ブランクーシ、大吉原展、イヴ・ネッツハマーなど【2024年4月第2週】

毎週更新。TABが取材した展覧会や、編集部が注目する展覧会をピックアップ。今週はブランクーシ、イヴ・ネッツハマー、アンゼルム・キーファーの個展、大吉原展、北欧の神秘の5つ

左上から時計回りに、「ブランクーシ 本質を象る」(アーティゾン美術館)、「大吉原展」(東京藝術大学大学美術館 撮影:浦島茂世)、「北欧の神秘 —ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」(SOMPO美術館)、「イヴ・ネッツハマー ささめく葉は空気の言問い」展(宇都宮美術館 撮影:小川敦生)

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*4月スタートの展覧会はこちらをチェック

ブランクーシ 本質を象る(アーティゾン美術館、東京)

ルーマニアで生まれ、その独創的なフォルムでロダン以降の20世紀彫刻を牽引したコンスタンティン・ブランクーシ。本展は、ブランクーシの創作活動の全貌を美術館で紹介する初めての機会。パリのブランクーシ・エステートおよび国内外の美術館から借り受けた彫刻約20点に加えて、絵画や写真など合わせておよそ90点の作品が公開される。フォトレポートはこちら。本展の詳細とブランクーシのエピソードはこちらの学芸員インタビューをチェックしておきたい。

会場:アーティゾン美術館
会期:3月30日〜7月7日

大吉原展(東京藝術大学 大学美術館・陳列館)

東京藝術大学 大学美術館・陳列館では先週から、約250年続いた江戸幕府公認の遊廓・吉原に焦点を当てた展覧会が開催中だ。浮世絵や蔦屋重三郎『吉原細見』、高橋由一《花魁》、工芸品など約250点の作品が紹介されている。本展は開催前、公式サイト上のステートメントや広報のあり方について、SNSなどを通じて批判が大きな巻き起こっており、展覧会名も「大吉原展 江戸アメイヂング」から「大吉原展」へと変更されている(一連の出来事とその背景については渡辺豪によるこちらの記事がくわしい)。展示の様子はフォトレポートをチェック

会場:東京藝術大学 大学美術館・陳列館
会期:3月26日〜5月19日

イヴ・ネッツハマー ささめく葉は空気の言問い(宇都宮美術館、栃木)

イヴ・ネッツハマーはスイスのアーティスト。2007年のヴェネチア・ビエンナーレではスイス館代表を務め、ピピロッティ・リストの次の世代を担う映像インスタレーション作家として注目を集めている。本展ではこれまでの代表的な映像作品とともに、宇都宮で現地制作された大規模な新作インスタレーションも公開中だ。小川敦生によるレビューはこちら

会場:宇都宮美術館
会期:3月10日〜5月12日

北欧の神秘 ―ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画(SOMPO美術館、東京)

西新宿のSOMPO美術館で開催されている本展は、19世紀から20世紀初頭にかけて活躍したノルウェー、スウェーデン、フィンランドの画家とその作品を紹介する企画。《叫び》で知られるエドヴァルド・ムンクはもちろん、アーンシュト・ヨーセフソンやアウグスト・ストリンドバリ、アルベルト・エーデルフェルトら同時代の大家による代表作など、約70点が公開されている。フォトレポートはこちら

会場:SOMPO美術館
会期:3月23日〜6月9日

アンゼルム・キーファー 「Opus Magnum」(ファーガス・マカフリー 東京)

表参道のファーガス・マカフリー 東京では、戦後ドイツを代表する現代美術家、アンゼルム・キーファーの個展がスタート。日本での個展開催は、およそ26年ぶり。ガラスケースの作品と水彩画、合わせて20点が展示される。

会場:ファーガス・マカフリー 東京
会期:4月2日〜6月29日

浅見悠吾

浅見悠吾

1999年、千葉県生まれ。2021〜23年、Tokyo Art Beat エディトリアルインターン。東京工業大学大学院社会・人間科学コース在籍(伊藤亜紗研究室)。フランス・パリ在住。