公開日:2023年9月12日

ヴァンジ彫刻庭園美術館/クレマチスガーデンが、2023年9月30日をもって閉館。「運営の継続が困難」なため

静岡県にあるヴァンジ彫刻庭園美術館が閉館

ヴァンジ彫刻庭園美術館

9月12日、静岡県のヴァンジ彫刻庭園美術館が、運営の継続が困難であることを理由に、2023年9月30日をもって閉館すると公式サイトで発表した。

これまで皆様にもお伝えしてきました通り、当館はこの場所を次世代につなぐことを目的に、2021年10月、静岡県に対して無償譲渡を含む支援の要請をいたしました。2022年12月26日から長期休館に入りましたが、要請してから本日に至るまで、美術館の存続に向けたクラウドファンディングやアンケートの実施、休館中の特別企画の開催など、出来る限りの取り組みや運営を続けてまいりました。静岡県への無償譲渡を含む支援の要請は現時点では結論に至っておりませんが、私共によるこれ以上の運営の継続が困難となり、9月30日をもって閉館とさせていただきます。

閉館に伴い、HPの更新ならびに問い合わせ窓口の対応は9月29日にて終了いたします。なお、当館HPおよびに当館が管理しておりましたクレマチスの丘HPは、年内での閉鎖を予定しています。
(公式サイトより)

ヴァンジ彫刻庭園美術館は、イタリアの現代具象彫刻家ジュリアーノ・ヴァンジの世界で唯一の個人美術館として、2002年4月28日に開館。1960年代から近年までのヴァンジの彫刻を常設コレクションとし、それらが展示棟と庭園のなかで風景と調和しながら点在する特徴的な展示を行なっていた。

また現代の作家による企画展、各種文化的イベントなども開催し、複合的な文化空間としてアートファンに親しまれてきた。

しかし新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる影響等で経営難に陥り、静岡県に無償譲渡を含めた支援を要請していた。2022年にはクラウドファンディングや、存続に向けてのアンケートを実施するなどしていたが、静岡県への無償譲渡を含む支援の要請はこれまで結論に至らなかった。

なお同館を擁するクレマチスの丘にある、ベルナール・ビュフェ美術館長泉町井上靖文学館は引き続き開館している。

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