最終更新:2022年4月25日

【速報】ヴェネチア・ビエンナーレ、2022年の金獅子賞はソニア・ボイスの英国館

ソニア・ボイス(英国)とシモーヌ・リー(アメリカ)が金獅子賞を受賞

金獅子賞を受賞したソニア・ボイス イェール・ブリティッシュ・アートセンターのインスタグラム投稿より(https://www.instagram.com/p/Cctlwfmsjin/)

黒人文化を反映したインスタレーションが受賞

パンデミックの影響で開催が1年間延期されていた第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展が2022年4月23日に開幕した。2か月前に始まったロシアによるウクライナ侵攻を受けてロシア館の代表作家(Kirill Savchenkov、Alexandra Sukhareva)とキュレーター(Raimundas Malasauskas)が参加を辞退するなど、例年以上に国際情勢の影響の強いビエンナーレだが、金獅子賞の受賞にも時代の波を感じる結果となった。

国ごとの金獅子賞を受賞したのはソニア・ボイス(Sonia Dawn Boyce)の英国館。同国の受賞は1993年のリチャード・ハミルトン以来となる。

1962年生まれのボイスは、ロンドンを拠点に活動するアフロ・カリブ系イギリス人のアーティスト。移民への差別と戦う運動「ブラック・アーツ・ムーブメント」に参加し、教育にも積極的にかかわるボイスは、社会実践としての芸術に関心を持ってきた。

今回の出品作である《Feeling Her Way》は、幾何学模様の装飾をほどこした空間のなかで、5人の女性ミュージシャンが即興で歌い、演奏し、対話し合う映像を組み合わせたもの。ボイスに出品を依頼したブリティッシュ・カウンシルによると「パビリオンの空間は、ときに調和し、ときに衝突する音で満たされ、自由、力、脆弱性の感情を体現している」とのこと。

いっぽう、今回の総合ディレクターであるセシリア・アレマニ(Cecilia Alemani)がキュレーションした「The Milk of Dreams」展に参加したアメリカ出身のシモーヌ・リー(Simone Leigh)は、目のない黒人女性の巨大な彫刻《The Brick House》を出品し、作家個人に与えられる金獅子賞を受賞している。

シモーヌ・リー Wikipediaより引用した作家ポートレイト(By Tiffany I. Smith - Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=112758209)

2020年5月に発生した警官によるジョージ・フロイドの圧迫死事件以来、黒人やマイノリティへの差別などが可視化され、様々な運動が世界的に起こる今日の状況がヴェネチア・ビエンナーレにも反映されている。

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