アメリカ・サンディエゴ美術館のコレクションを中心に、東京・上野の国立西洋美術館の名品とともに展示し、「西洋絵画をどのように見ると楽しめるか」という観点から、鑑賞のヒントを提案する展覧会。ルネサンスから19世紀末まで、600年にわたる西洋美術の歴史を多様な作品を通して紹介する。ジョルジョーネやフアン・サンチェス・コターンをはじめとするサンディエゴ美術館から出品される作品はすべて日本初公開。本展は3月11日〜6月8日に国立西洋美術館で「西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術館」として開催されたが、本展の展示作品は東京展と一部異なる。東京展のレポートはこちら。
会場:京都市京セラ美術館
会期:6月25日〜10月13日
福知山市在住のマンガ家、こうの史代の過去最大規模の展覧会。会場では、手塚治虫文化賞新生賞、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した『この世界の片隅に』、映像化もされた『この世界の片隅に』をはじめとする代表作や、福知山市が舞台の最新作『空色心経』などのマンガ原画500枚以上を展示するほか、絵本原画、作品のコンテやメモ、制作風景を記録した初公開となる映像なども紹介される。本展は、金沢21世紀美術館で5月に開催され、福知山での開催後、全国に巡回予定。
会場:福知山市佐藤太清記念美術館
会期:6月8日〜7月27日
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853〜1890)の作品を受け継いだ、家族のコレクションに焦点を当てる展覧会。ゴッホの画業支えた弟テオ、テオの死後に膨大なコレクションを管理したテオの妻ヨー、そのコレクションを散逸させないために、フィンセント・ファン・ゴッホ財団を作り、美術館の設立に尽力したふたりの息子フィンセント・ウィレムの3人の存在に光を当てながら、アムステルダムのファン・ゴッホ美術館のコレクションを中心に紹介する。30点以上のフィンセントの作品に加え、日本初公開となる4通の手紙も展示。レポートはこちら。
会場:大阪市立美術館
会期:7月5日〜8月31日
本展は、理不尽な攻撃や突然のクーデター、自然災害、未知のウイルスが起こした政治的混乱や日常の喪失など、現代の私たちが「常態化した非常事態」を生きているととらえ、この「非常の常」の時代について8作家の表現を通じて考えるというもの。参加作家は、シプリアン・ガイヤール、潘逸舟、クゥワイ・サムナン、キム・アヨン、リー・キット、高橋喜代史、米田知子、袁廣鳴。8作家のうち7作家が映像によるインスタレーション作品を発表する。
会場:国立国際美術館
会期:6月28日〜10月5日
20世紀前半に海外で成功と挫折を経験したふたりの画家、藤田嗣治(1886〜1968)と国吉康雄(1889〜1953)に光を当てる展覧会。パリとニューヨークでそれぞれ活躍した藤田と国吉は、何度か接点を持ったものの、太平洋戦争によりその関係性が破綻。その後、再会は叶わなかったという。本展では、これまで個別に語られてきた両者について作品を対比させながら、全9章で紹介。日本とフランス、日本とアメリカ、ふたつの祖国を持ったふたりが、それぞれどのような視座で作品を生み出していったのかに迫る。巡回展はなく、兵庫県立美術館のみでの開催となる。展覧会レポートはこちら。
会場:兵庫県立美術館
会期:6月14日〜8月17日