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塗師祥一郎 「待春譜」

セイコーハウス銀座ホール
終了しました

アーティスト

塗師祥一郎
日本藝術院会員の塗師祥一郎氏は、雪景色の中に、そこに暮らす人々の希望と、春を待つ気持ちを表してきた画家だ。和光では初めての展覧会となる。金沢美術工芸大学在学中に小絲源太郎画伯と出会った塗師氏。集中講義で教えていた画伯との出会いは学生と講師としてのそれであったが、師弟関係は生涯を通じたものとなる。「日本の心に重きをおいておられた先生の仕事を見て、私も日本の油絵に徹してきました」。その思いは35年前、ヨーロッパを訪れたことで更に強いものに。泰西名画への憧れを抱き、渡欧した氏は、これまで印象派の絵画を通じて目にしていた風景がごく当たり前にそこにあることに気づく。印象派の作品とは、何も飾らず、何も作らない絵画だったのだ。「欧州の旅を経て、自分もそれでいいのではと思い、日本の風景を探究していく再確認ができました」。

塗師氏は構図を大切にする作家である。3月、春の気配を求めて新潟や山形へ写生に出かける氏が雪景色を描くのは空間や余白を表現したいからだという。余白によって、画面の中に配された集落に暮らす人々の生活が描かれずとも浮かび上がってくる。意識的に作り上げたのではなく、自然の中の形を利用しながらバランスや動きを考えた構図。氏の作品に漲(みなぎ)る、のびのびとした大らかさや温もりの理由であろう。さらに今回は雪の画家・塗師氏が待ち遠しい春の風景も描く。サムホールから120号まで、40点におよぶ雪景色が会場を埋める中、緑の棚田が萌える。春は近い。

[画像: 「春近い阿賀野川」]

スケジュール

2011年2月19日(土)〜2011年2月28日(月)

開館情報

時間
11:0019:00
最終日は17:00まで
休館日
年末年始休館
入場料無料
展覧会URLhttp://www.wako.co.jp/exhibitions/253
会場セイコーハウス銀座ホール
https://www.wako.co.jp/exhibitions/
住所〒104-8105 東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス銀座6F
アクセス東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線銀座駅B1出口直結、東京メトロ有楽町線銀座一丁目8番出口より徒歩4分
電話番号03-3562-2111
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