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[画像: PENETRABLE BBL BLEU 1999年、 ed. Avila 2007 ©Adagp, Paris 2018]

ヘスス・ラファエル・ソト「PENETRABLE BBL BLEU」

エスパス ルイ・ヴィトン東京
終了しました

アーティスト

ヘスス・ラファエル・ソト
エスパス ルイ・ヴィトン東京では、フォンダシオン ルイ・ヴィトンによる「Hors-les-murs (壁を越えて)」プログラムの第6弾として、今は亡きアーティスト、ヘスス・ラファエル・ソトによるインスタレーション《Pénétrable BBL Bleu》をご紹介いたします。 本プログラムは過去3年にわたり、東京、ヴェネツィア、ミュンヘン、そして北京のエスパス ルイ・ヴィトンにおいて、未公開のコレクションを展示してきました。国際的なプロジェクトを通じて、その活動を広く一般に公開するというフォンダシオンの意向を、こうした展示を通して実現してきたのです。 ヘスス・ラファエル・ソトはキネティック彫刻や大規模な視覚的インスタレーションで最もよく知られた、ベネズエラ出身の アーティストです。1923年にシウダ・ボリバルで生まれたソトはアーティストとしての形成期をベネズエラで過ごし、1950年にパリへ渡り、その地で生涯を終えました。その間、1975年からカラカスにもアトリエをかまえています。かなり早い段階から、戦後のアバンギャルドモダニズムに傾倒し、抽象芸術界の一員となり活動しました。1951年にサロン・デ・レアリテ・ヌーベル に参加した他、1955年にはマルセル・デュシャン、アレクサンダー・カルダー、ヴィクトル・ヴァザルリらと共にギャルリー・ ドゥニーズ・ルネでの「Le Mouvement (運動)」展に関わったことが、彼の抽象芸術へのこだわりを示しています。1960年代 後半には、知覚を揺さぶるような錯覚性を特徴とするその作品群により、キネティック・アートを牽引するアーティストとして 知られるようになりました 。 すべての作品を通じて純粋な抽象性、色彩理論、そして背景と前景との間に働く力を表現しながら、ソトは一貫して、マルティプル (工業的に複数生産される作品) の問題、そして視覚的な動きを通して空間を変容させる可能性に関心を向けてきました。彼 のキャリアはいくつかの作品シリーズに特徴づけられます。1950年代からはプレキシグラスに絵を描くことで視覚的錯覚を生 み出し、その後、1963年からは《Ecritures》(筆跡) シリーズで3次元空間における身体的実験へと移行していきました。ソトの 初期のキネティック・アート作品である《Vibracións》(振動) シリーズは1960年代を通じて続き、鉄線を使ったり棒を吊り下げたりして、空間に振動や音を生み出しました。そして、有名な《Pénétrable》(浸透可能なるもの)シリーズの制作は1967年に はじまり、彼のキャリアの終盤まで続きました。
《Pénétrable》シリーズの各作品は、没入型のインスタレーションとして制作されました。何百もの細い垂直な棒を空間に吊り下げて作り上げた集合体から成り、鑑賞者は誘い込まれ、その中を浸透していくことになります。「知覚可能な空間の顕現」とソト自ら形容したように、彼は数多くのバージョンを生み出すなかで、音 (聴覚) を含む様々な知覚的体験を盛り込みました。それぞれの作品の形状や色の反復によって生じる動きの「印象」は真の視覚的錯覚に取って代わられ、その視覚的錯覚は作品の振動的・動的な衝撃を高めていきました。オプ・アートからキネティック・アートへと変遷する中で、最終的には芸術と鑑賞者との関係性をも変容させていったのです。
今回エスパス ルイ・ヴィトン東京は、フォンダシオン ルイ・ヴィトン所蔵のコレクションから、象徴的な作品である《Pénétrable BBL Bleu》(1999年、ed. Avila 2007年)を公開します。展示空間を覆う《Pénétrable BBL Bleu》を前に、人はただ観るだけではなく参加を迫られます。鑑賞者は作品の中を通り抜けることで、その動的で視覚的な作用に没入することができるのです。《Pénétrable》シリーズを通じて、ソトは、空間は空虚な場所ではないことを私たちに思い出させ、実際に素材に触れる体験によって、目に見えないものを感じとらせるのです。

ヘスス・ラファエル・ソト「PÉNÉTRABLE BBL BLEU」: アートトークのご案内 4月26日(金)
この度、ヘスス・ラファエル・ソトによる「Pénétrable BBL Bleu」展を開催中のエスパス ルイ・ヴィトン東京にて、4/26(金)に、神奈川県立近代美術館館長であり、「視覚の魔術師 ラファエル・ソト」展(1990年開催)にも携わられた水沢勉氏と世界的にご活躍の現代美術作家である大巻伸嗣氏をお招きし、特別なアートトークを開催いたします。お申込みいただいた方から抽選で30名様をご招待いたします。
ソトと大巻伸嗣。作品の一部に鑑賞者も取り込まれ鑑賞対象となりながら、視覚だけに限定されることのない共感覚の体験を可能にさせる作品。世代や文化圏を越えた表現のそれぞれの探求は、どのように交錯し、共振しているのか。
<イベント詳細>
日時:2019年4月26日(金)19:00〜20:00 (受付開始18:30)
会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京
ゲスト:水沢勉(神奈川県立近代美術館館長/美術史家)、大巻伸嗣(現代美術作家)
*入場無料
*トークは日本語で行われます。トーク中の写真撮影等はご遠慮いただいております。
*展覧会は通常どおり開館(12:00〜20:00)しております。
<お申込み方法>
Eメールにてお申込みください。
*お申込みは1名様につき1回とさせていただきます。
*同じメールアドレスからのお申込みは1回に限らせていただきます。2名以上でお申込みご希望の方は、それぞれ別メールアドレスよりお申込みください。
– お申込み締切: 4月21日(日) 23:59
– お申込み先: espace_louis_vuitton.jp@louisvuitton.com
– 当選者のご連絡:当選者の方にのみ、4月22日(月)にメールでお知らせ致します。
お申込みのメールには以下をご記載ください。
1. メールタイトル:4月26日(金)イベント申込み
2. 氏名および読み仮名
3. 日中ご連絡可能なお電話番号
4. 本イベントを知ったきっかけ(例:会場、ウェブサイト、Eメール)

スケジュール

2018年12月7日(金)〜2019年5月12日(日)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
不定休
入場料無料
会場エスパス ルイ・ヴィトン東京
http://espacelouisvuittontokyo.com/
住所〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル7F
アクセス東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線表参道駅A1出口より徒歩4分
電話番号03-5766-1094
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