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「映画公開50周年記念『書を捨てよ町へ出よう』」

三沢市寺山修司記念館
終了しました
※新型コロナウイルス感染症拡大の観点から、当館は1月24日(月)より4月10日(日)まで臨時休館しておりましたが、4月12日(火)より再開館いたします。
寺山の代表作のひとつ、映画「書を捨てよ町へ出よう」が公開されたのが1971年4月24日。今年で50年の節目である。撮影当時、22歳の青年だった「エイメイ」も古希を越えた。

寺山が遺した数々の惹句のなかでも、もっとも人口に膾炙(かいしゃ)した「書を捨てよ町へ出よう」。

この言葉をタイトルにもつ寺山作品は3つある。最初は1967年の評論集、翌年に舞台版初演、さらに翌年、1969年には約2ヶ月のロングラン公演が行われる。初期天井棧敷の転換点とも言えるこの作品は、時代性を色濃く反映し、そのエネルギーを取り込みながら膨張しつづけ、やがて、1971年の長編映画へと昇華していく。

もともとこの一節は、仏の作家、アンドレ・ジイドの『地の糧』(1897年)の序詞「ナタナエル」から引用されたものである。寺山はジイドの作品に、10代後半~20代前半の間に出会ったと思われ、「雑萃(ざっすい)」と名付けたアイディアノートにジイドの言葉を多数書き写している。そして、寺山の愛蔵書だった堀口大学訳『地の糧』(角川文庫 1953年)は、現在は当館に収められている。

本展では、流れゆく時代感情を正確に切り取った「書を捨てよ町へ出よう」が象徴する寺山の表現哲学を、同名の評論集・舞台・映画それぞれの作品を追うことで明らかにしていきたい。

また、現代において一人歩きしている「書を捨てよ町へ出よう」というフレーズは、いまなお若者を煽動する旗印として使われる一方、寺山がこの言葉に託した真意が理解されているとは言い難い。しかし、寺山自身はたとえそれが誤読であっても、受け手がどのように作品を解釈し、考え行動するか、その作用をおもしろがっていた。 寺山が仕掛けた現象としての「書を捨てよ町へ出よう」がこれまでどのように社会で受容され、伝播してきたか。その全体像に迫る。

[関連イベント]
1. 映画「書を捨てよ町へ出よう」上映会
日時: 2021年11月20日(土)17:00〜19:30
場所: 寺山修司記念館内  定員:20名(事前予約制)
観覧料: 500円
2. 詩人鼎談 ハイティーン詩人たちの「書を捨てよ町へ出よう」 寺山修司からココア共和国まで
登壇者: 秋亜綺羅、佐々木貴子、佐々木英明
日時: 2022年3月26日(土)14:00〜16:00
場所: 寺山修司記念館内  定員:20名(事前予約制)
3. 映画「書を捨てよ町へ出よう」スタッフ・出演者によるトークショー
登壇者: [美術]榎本 了壱 × [主演]佐々木 英明
日時: 2022年4月24日(日)14:00〜16:00
場所: 寺山修司記念館内  定員:20名(事前予約制)
※イベント詳細・お申し込み方法は公式ホームページよりご確認ください。

スケジュール

2021年10月30日(土)〜2022年5月29日(日)

開館情報

時間
9:0017:00
休館日
月曜日
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
年末年始休館
入場料一般 550円、大学生・高校生 110円、中学生・小学生 60円、土曜日は中学生・小学生 無料
展覧会URLhttps://www.terayamaworld.com/museumnews/2021/10/09/960/
会場三沢市寺山修司記念館
https://www.terayamaworld.com/museum.html
住所〒033-0022 青森県三沢市大字三沢字淋代平116-2955
アクセス青い森鉄道三沢駅よりタクシー20分、青い森鉄道三沢駅東口よりMISAWAぐるっとバス(無料・土日祝のみ運行)「寺山修司記念館」下車
電話番号0176-59-3434
関連画像

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