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[画像: 小林万里子 《はるばるの隙間から》 2021]

小林万里子 「オーバーストーリー」

KOTARO NUKAGA
終了しました

アーティスト

小林万里子
※KOTARO NUKAGA(天王洲)は一時クローズしておりましたが、5月12日(水)から展覧会を再開いたします。開催中の展覧会については、6月5日(土)まで会期を延長して開催します。

KOTARO NUKAGAでは、小林万里子(1987年 大阪生まれ)の個展「オーバーストーリー」を2021年4月17日(土)から5月22日(土)まで開催します。

小林は、代表的技法である染織から刺繍、編み物まで多様な手法と素材を組み合わせて「生命の循環」を表現し続けています。昨年11月にCADAN有楽町で展示された作品《熱と水》では山を中心に据えた生態系サイクルを、高さ3m、幅5mにも及ぶ色鮮やかな布素材を用いて圧倒的なスケール感で表現し、街を行き交う人々からも熱い注目を集めました。また、2013年にはスターバックスコーヒー本社ビル、2017年にはパークホテル東京の一室にコミッションワーク《縁》を制作するなど、確かな手仕事と揺るぎない世界観で多方面から高い評価を得ています。

小林は、小さな疑問をきっかけに自らを取り巻く世界そのものの成り立ちを紐解こうとするように制作しています。それは例えば身近な人や生物の生命の終わり。亡きがらは大地へ還り次の命を生み出す温床となり、手向けられた花が落とした花粉や種を育て次の命にバトンをつなぐ自明の理を改めて考えてみるとき、小林は自身のあり方を問い直します。命の終わりを終焉ととらえず、新たな命の物語の始まりとして位置付け、丁寧につむぎ合わせていくような制作過程からは、壮大な生命の営みへの畏敬の念や祈りにも似た小林の姿勢が垣間見えます。そして、古来から未来永劫に連綿と続く確かな生命の営みのただなかにある、小さな通過点にしか過ぎない私たち一人一人が無自覚に生み出した人工物を、次世代に残すことに対して生じる疑問や戸惑いは、土に還る自然素材を丁寧に選びとる姿勢に反映されているのです。

今回の展覧会タイトル「オーバーストーリー」には、私たちの祖先たちが生きてきた夥しい数の命の積層の上に成り立っている私たちの今を描く物語、そして私たちが役目を終えて土に還ったその後の命が織りなす世界の物語、というふたつの意味が込められています。様々な空間の特徴を踏まえ、空間全体を使ってコンセプトを具現化することに定評のある小林が「命の円」の薄皮に形を与え、新たな物語をつむぎ出します。

※田窪恭治「Camélia」を同時開催いたします。

スケジュール

2021年4月17日(土)〜2021年6月5日(土)

開館情報

時間
11:0018:00
休館日
月曜日、日曜日、祝日
入場料無料
展覧会URLhttps://www.kotaronukaga.com/2021/03/marikokobayashi_overstory/
会場KOTARO NUKAGA
https://www.kotaronukaga.com/
住所〒140-0002 東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 3F
アクセスりんかい線天王洲アイル駅B出口より徒歩9分、東京モノレール天王洲アイル駅南口より徒歩10分、京急本線新馬場駅北口より徒歩9分、JR品川駅港南口より都営バス「天王洲橋」下車徒歩4分
電話番号03-6433-1247​
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