終了した展覧会・イベントです

MES 「DISTANCE OF RESISTANCE / 抵抗の距離」

gallery10[TOH]
終了しました

アーティスト

MES
新国立競技場にほど近い代々木駅東口にオープンしたばかりのアートスペース「TOH」にて、近年目覚ましい活躍をみせるアーティスト・デュオ、MESの4年ぶりとなる個展を開催いたします。

本展の企画主催はMES、企画協力は昨年2020年の7月末に雑居ビルの取り壊しの影響により漂流中となったアートスペースFL田SHのディレクターである吉田山です。

MESは学生時代に彫刻の作品素材として独学でレーザー技術を会得し始め、作品制作と並行し、VJや演出家としてレーザーアニメーションを駆使した空間演出を行い、これまで美術にとどまらない多くのイベントやパーティー、音楽やファッションとクロッシングする活動を展開してきました。

2018年にMESが表現活動の場としていた渋谷のクラブ・青山蜂の摘発を契機に都市開発や法整備の不条理を目の当たりにして以降、工事現場の仮設資材やクラブカルチャーの様式や歴史を作品に取り入れ、社会の不条理や混沌をリフレクトするように、社会がスペクタクルに呑み込まれる様相を写しとる作品を制作しています。

今回の展覧会では、2018年から3年間にわたって継続的に制作してきたシリーズを一挙に発表します。東京の街を舞台に「暗くなっている」場所に向けてレーザーのメッセージを照らし出すパフォーマンスとその記録で、結成から5年、初期MESの集大成といえるシリーズです。

兵器として開発されたレーザーは、現在では照明あるいは工作機械として普及し平和的に利用されてきた一方で、香港のデモやヴォイナの作品に見られるように、国家権力への反抗の装置としての役割も果たしています。東京オリンピック・パラリンピックを理由としたジェントリフィケーションに取りこまれていくアートやクラブカルチャーの流行に抵抗するようにMESがストリートへ放つメッセージは、行為への周到な用意に反し、一瞬の輝きを残して跡形もなく消え去ります。その様子は映像や写真を通してしか見ることができず行為(パフォーマンス)の真実性について揺さぶりをかけていきます。

会期中は様々なアプローチで社会に問いかける作品を制作してきたアーティスト達との対談を設け、展覧会後、展覧会アーカイブと対談を収録した記録集としてのZINEを発売予定です。

2020年から現在、東京オリンピック・パラリンピックと新型コロナウイルスによるパンデミックを取り巻く政治のありようは、その開催と収束のために、芸術文化を苦しめ、排除と貧困を加速させています。この状況に対して、展覧会の表題作「DISTANCE OF RESISTANCE/抵抗の距離」をはじめとしたMESの作品群は、芸術から今の日本社会へ儚くもダイナミックな抵抗のポーズを示してくれることでしょう。

スケジュール

2021年6月8日(火)〜2021年6月15日(火)

開館情報

休館日
イベントにより異なる
備考
開廊時間 13:00〜20:00
入場料一般 1000円、大学生・障害者手帳提示 500円、高校生以下 無料
会場gallery10[TOH]
https://www.instagram.com/gallery10.toh/?hl=ja
住所〒151-0051 東京都渋谷区千駄ケ谷5-20-11 第一シルバービル1B
アクセスJR山手線・中央総武線代々木駅東口より徒歩1分、東京メトロ丸の内線・副都心線新宿三丁目駅E8出口より徒歩6分、小田急小田原線南新宿駅より徒歩8分
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