終了した展覧会・イベントです

「CHAOS LAYER」

ギャラリー月極
終了しました

アーティスト

KOSUKE KAWAMURA、GUCCIMAZE、YOSHIROTTEN
この度、ギャラリー月極では、KOSUKE KAWAMURA・GUCCIMAZE・YOSHIROTTENによる 合同作品「CHAOS LAYER」の展示を行います。

7月に移転した本ギャラリーのこけら落としとなる今回の展示は、東京を中心に国内外のアー ト・カルチャーシーンなど、その他幅広く活躍するKOSUKE KAWAMURA・GUCCIMAZE・YOSHIROTTENによる新たな制作手法で制作されたデジタルコラージュ3枚をキャンバスに落とし込んだ平面作品の展示と、CHAOS DESKと名付けられた3人の制作現場を融合し展示期間中、変異的に立体コラージュされていくインスタレーションで構成されます。

本企画はそれぞれがグラフィックデザイン、デジタルアートを活動のバックボーンにもつ3人で、グループ展ではなく3人で1つのものを作り上げたい、というYOSHIROTTENの提案のもと実現いたしました。KAWAMURAはある作品の制作では2万というレイヤーを重ねた、と言います。レイヤーはグラフィックアーティストの製作にとって必要不可欠なものです。今回そのレイヤーデータを3人でDROP BOXを介して共有するという発想のもと、このコラボレーションは進行しました。

作品の制作は、1人目が制作した元データを2人目が編集・加工し、3人目へ送り編集・加工を重ね完成させていくという手法で行われました。通常では作家が制作途中のレイヤーデータを他人に渡したり、触れさせることなどなかなか起きえないことです。完成後のコメントでGUCCIMAZEは、「どこまでデータを触って良いのかも分からない中で自分なりに試行錯誤し編集をしていくのは、ある種の背徳感も感じた。」とも語っていることに、このコラボーレションの危うさ、難しさが感じとれます。

今回、最終的に完成した作品にはあえて特定のメッセージを開示していませんが、3人がそれぞれ提案したベースのモチーフにはそれぞれのメッセージや意味があるはずです。そこには、過去に制作したモチーフが使われていることがあるかもしれません。今現在の何かを表現したものかもしれません。それぞれが心に秘めるメッセージ、それぞれが持つイメージの個性がぶつかり合い、制作過程ではある者は相手の個性を尊重した編集を、ある者は意図的に裏をかいた加工を行い三者三様が試行錯誤した末に絶妙な融合が起きました。完成後にKAWAMURAが語った「いい意味で誰の作品でもない感じ。」というコメントはまさにその通りです。重ねあげたレイヤーのもと完成した本作品は、観る者によっては静止画には観えず、一瞬目を離すと違ったグラフィックに変化しているのではないかという感覚、また、この先、時の経過とともに自然と編集加工が続いていくのではという錯覚すら覚えるのではないでしょうか。実際に観えない幾重にも重ねられたレイヤーの奥には三者三様の過去が。完成した作品には三者三様が表現したかった今現在が。さらには作品を凝視し続けることにより、観えないレイヤーが浮かびあがり、未来さえも想像できるのではないでしょうか。この混沌としたコロナ禍、人々が直接顔をあわせることに規制がかかったこの時代に、デジタルとフィジカルの両面に精通する3人が生み出した本作品は、この先も活動を続けていく3人のエポックメイキング的な作品となりました。

スケジュール

2021年7月30日(金)〜2021年8月20日(金)

開館情報

休館日
イベントにより異なる
備考
開廊時間 12:00〜19:00、日曜日・月曜日は休廊
入場料無料
展覧会URLhttps://tsukigime.space/news/kosuke-kawamura-x-guccimaze-x-yoshirotten-chaos-layer/
会場ギャラリー月極
http://tsukigime.space/
住所〒152-0001 東京都目黒区中央町1-3-2 B1F
アクセス東急東横線学芸大学駅東口より徒歩12分、JR渋谷駅東口より東急バス「中央町」下車徒歩1分
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