上村松篁は明治35年(1902)に女流画家上村松園の長男として京都に生まれました。幼い頃から画家である母の傍らで絵に親しんできた松篁は、ごく自然に画家を志し、京都市立美術工芸学校、京都市立絵画専門学校に学び、同時に西山翠嶂画塾でも手ほどきをうけます。そして大正10年(1921)に19歳の若さで「閑庭迎秋」が帝展初入選となり、その後も花鳥画家として官展を中心に華々しい活躍を見せました。戦後の昭和23年(1948)には、吉岡堅二、山本丘人らとともに新しい日本画の想像を目指して”創造美術”(現在の創画会)を結成し、因習を打破すべく自由を求めて新たなスタートを切ることになりました。常に生き物への愛着と自然への深い愛情をもって、伝統と創造をめぐる試行錯誤の中到達した松篁の花鳥画は、繊細で優美、そして気品に溢れ、見るものに深い感動を与えてくれます。そうした画業に対して昭和59年(1984)、松園に続き親子二代で文化勲章が贈られました。本展では、奈良の松柏美術館の所蔵品より、初期から晩年にいたる代表作65点を展覧します。帝展入選作をはじめ、松篁の花鳥画の変遷をたどることのできる絶好の機会となるでしょう。
-ギャラリートーク
3月1日(土)(財)松柏美術館 学芸員 鬼頭美奈子氏
3月8日(土)日本画家 上村淳之氏
3月15日・22日(土)そごう美術館学芸員
[画像: 「春宵」(1993)]
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