国立西洋美術館アーティスト
フィンセント・ファン・ゴッホ、ウジェーヌ・ブーダン、エドゥアール・マネ、クロード・モネ、ゲルハルト・リヒター、ポール・ゴーガン、ポール・セザンヌ、ポール・シニャック、フェルディナント・ホドラー、ピート・モンドリアン、エミール・ノルデ、エドヴァルド・ムンク 他
※本展は新型コロナウイルス感染防止対策のため、日時指定制となっています。詳細は公式ホームページよりご確認ください。
国立西洋美術館リニューアルオープン記念として、ドイツ・エッセンのフォルクヴァング美術館の協力を得て、自然と人の対話から生まれた近代の芸術の展開をたどる展覧会を開催します。
フォルクヴァング美術館と国立西洋美術館は、同時代を生きたカール・エルンスト・オストハウス(1874-1921)と松方幸次郎(1866-1950)の個人コレクションをもとに設立された美術館です。本展では開館から現在にいたるまでの両館のコレクションから、印象派とポスト印象派を軸にドイツ・ロマン主義から20世紀絵画までの100点を超える絵画や素描、版画、写真を通じ、近代における自然に対する感性と芸術表現の展開を展観します。
産業や社会、科学など多くの分野で急速な近代化が進んだ19世紀から20世紀にかけて、芸術家たちも新たな知識とまなざしをもって自然と向き合い、この豊かな霊感源から多彩な作品を生み出していきます。アトリエから戸外の光の下へ飛びだして、流れ去る時間を捉えようとする者たちもいれば、自然のなかに永遠のヴィジョンを求め、観念的、内面的な表現や革新的な造形的実験へ展開させていく者たちもいました。自然のなかの生命のサイクルに人の営みを重ね合わせた作品も生まれています。
足元の草花から広大な宇宙まで、そして人間自身を内包する「自然」の無限の広がりから、2つの美術館のコレクションという枠で切り出したさまざまな風景の響き合いをお楽しみください。自然と人の関係が問い直されている今日、見る側それぞれの心のなかで作品との対話を通じて自然をめぐる新たな風景を生み出していただければ幸いです。