2026年10月、biscuit galleryにてAHMED MANNANの個展「お前バリ字きたないやん」を開催いたします。MANNANにはこれまで、2022年のグループ展「grid」、2025年の「doors」にご参加いただいてきました。当ギャラリーでの個展は、本展が初めてとなります。AHMED MANNAN(アハメッド・マナン)は2000年大阪生まれ、東京藝術大学大学院油画技法材料第二研究室を修了した作家です。キャンバスや布、そして自身が過去に使っていた身の回りの素材を支持体に用い、その支持体そのものを独自の手法で成形することで、自らの身体性を絵画に重ねてきました。
本展のタイトルは、作家がこれまで幾度となく投げかけられてきた言葉です。小学校で字を習いはじめて19年、「字が汚い」と指摘されてきた経験が、その出発点にあります。どれだけ字が歪んでいても、同じ言語を使う者どうしであれば、それは文章として認識され、受け取られてきました。字の汚さを貫通して、文字列は共有されてしまう。MANNANはそう書きます。では、絵画はどうでしょうか。色やモチーフといった表面の情報は一つずつ読み取れても、それが連なりとして読まれるかどうかは受け手に委ねられ、誰もが同じ内容を共有できる文字列のようにはなりません。描き手として、絵画は文字ほど熱心には読まれない。作家はそう続けます。会場には、作家が自ら制作した黒板や、既製品の勉強机が持ち込まれます。展示室は、字を教わる場所の記憶を帯びた空間へと姿を変え、そこに絵画が並びます。自身の身体的なルーツと自己同一性の揺らぎをテーマに、支持体を成形しながら描いてきたMANNANにとって、書字という存在はその延長にあります。
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