今回は、海に囲まれた江の島にあるギャラリーにちなみ「あお」がテーマの作品群となります。使用している色素も、蓼藍の葉や青花(大帽子花という露草の変種)の絞り汁などを利用し、さまざまな青~緑の色幅を使用しています。特に「青花」については、滋賀県草津市で江戸時代より大切に守られてきた「青花紙」の文化があります。この色素は、水との親和性が非常に高い為、友禅染の下絵描きに使われたり、錦絵の鈴木春信が藍やベロ藍(化学合成顔料プルシャンブルー)が出回る前まで水色の表現として利用していました。しかし、青花色素は耐光性が低い為、時間がたつと褪色してしまいます。そして2026年現在、滋賀県草津市で栽培している方は残りわずかとなっているそうです。このように江戸時代から受け継がれてきた儚い色のストーリーに惚れこみ、2024年から実験や制作をおこなってきました。是非、手に入りにくい貴重な青花の青や蓼藍の葉から得た爽やかな緑による「青・蒼・碧」の色幅やコチニール (貝殻虫)による鮮やかな紅色などの組み合わせなど、自然の豊かな色彩の世界をご覧いただければと思います。
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