東京芸術劇場現在ドイツ語圏演劇界で最も注目を集める演出家のひとり、クリストファー・リューピングの作品を初めて日本で上演する。リューピングは舞台上の俳優が頻繁に観客に対して語りかけるような演出が特徴で、岡田利規とは同時期にミュンヘン・カンマーシュピーレ劇場で邂逅している。両者はお互いに強く関心を寄せ合っており、今回「秋の隕石」で待望の招聘が実現した。
原作は、28歳でこの世を去ったイギリスの劇作家サラ・ケインの戯曲『CRAVE(渇望)』(1998年初演)。ストーリー性がなく、登場人物4名はアルファベットでのみ示されその関係性は不明、詩のように断片的で過激さもある、ケイン独特の強度の高いテキストである。ケインの戯曲との出会いにより演劇の道に進んだリューピングは、原作にはない5人目の役を考案し演出した。その役は舞台上の椅子に座り、一言も発さない。他の4人が5人目に強いセリフを投げつけると、その度に大きなスクリーンに映し出される表情は細やかに反応し、変化する。
息つく間もなく発せられ続ける時に残酷な言葉、それを受け止める5人目の俳優という〈媒体〉と、その5人の関係性――。リューピングは、30年前のケインの戯曲に描かれている人間の夢、不安、怖れ、暴力性、希望、救いを求める切実さという時代を超越した本質を、 この演劇という行為をもって今・ここの観客に改めて突きつける。5人目の役を演じ、ドイツで名だたる演劇賞を獲得しているモレンハウアーの名演技も見逃せない。
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日時: 10月17日(土)18:30の回 公演終了後
会場: 東京芸術劇場 プレイハウス
使用言語: 英語、日本語(逐次通訳あり)
所要時間: 約30分間
登壇者: クリストファー・リューピング、岡田利規(舞台芸術祭「秋の隕石」アーティスティック・ディレクター)
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