スタジオ35分では、森山大道とアンダース・ペーターセンの二人展を開催いたします。本展は前期をAD(Anders + Daido)、後期をMP(Moriyama + Petersen)とし、会期を二期に分けて開催します。前期と後期で作品はすべて入れ替わり、各期、両作家から8点ずつ、計16点の作品を展示・販売いたします。
森山大道は1938年に大阪で、アンダース・ペーターセンは1944年にストックホルムで生まれました。1968年、森山大道が『にっぽん劇場写真帖』を出版し、独自のスタイルを発展させていた頃、アンダース・ペーターセンは、のちに代表作となる『Café Lehmitz』の撮影をドイツ・ハンブルクで行っていました。二人に共通するのは、モノクロームによる私的なスナップショットというアプローチです。その表現は、直感的であると同時に、身体的なものでもあります。レンズを通して外界に即興的に反応することで生まれるイメージは、見る者に強烈な印象を与え、その後の写真表現にも大きな影響を及ぼしてきました。
2025年、スタジオ35分ではアンダース・ペーターセンの『Café Lehmitz』を展示しました。この展覧会をきっかけに、アンダースとの交流はより深いものになりました。今回の展覧会を企画する種火となったのは、スウェーデン・ストックホルムにある彼のスタジオを訪れた際の、ある会話だったように思います。彼から「最近、大道はどんな活動をしているの?」と聞かれました。森山さんと個人的な面識のない私は、インスタグラムで見かけた近年の森山さんの顔写真を見せ、「白髪になったみたいだよ」と答えました。すると彼は、「こっちの方が絶対いいよ」と笑いました。
極東の日本と極北のスウェーデン。遠く離れた土地で、同じ時代を写真とともに疾走してきた二人。言葉や国境を越えて、写真を通して共感し合うことができる。そんな二人の関係に魅力を感じ、二人の作品をスタジオ35分の小さな空間に並べてみたいと思うようになりました。本展では、二人の作品を単純に対比させるのではなく、それぞれのイメージが同じ空間でどのように共鳴し、反響し合うのかを探ります。写真の黄金時代ともいえる20世紀にそれぞれの表現を切り拓いてきた二人の巨匠。二人の名作の共演を、ぜひご高覧ください。
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