この度 MARGIN は、The Frozen Fountain Meguroにて、エミリー・ヨン・ベックの日本初となる個展「LOST IN TRANSLATION」を開催します。本展では2024年に制作された新作の陶器作品8点を発表します。
エミリー・ヨン・ベックは、1999年に韓国の大邱に生まれ、シカゴ美術館附属美術大学で彫刻の学士号を取得した後、現在はシカゴを拠点に活動しています。ヨン・ベックはポップカルチャーがもたらす政治的な影響力とアイデンティティの問題に関心を向けてきました。本展で展示される陶器には、日本ではお馴染みのキャラクターが、キムチなどの発酵保存に使われれる韓国の伝統的な容器を模した壺に描かれています。
ヨン・ベックの作品は、自身が幼少期から親しんできた「カワイイ文化」に対する祝福を捧げると同時に、砂糖の分解プロセスである発酵というメタファーを用いて、可愛らしさの見かけの下にある腐った何かを示唆しています。それは少女化・幼稚化を標榜することで曖昧にされてきた倫理的な問題であり、グローバルに加熱する消費主義や、植民地主義、アジア人のステレオタイプな女性像といった、カワイイ崇拝の負の側面でもあります。こうした20世紀から積み残されてきた問題に、カワイイ文化の手法を反復することでアプローチし、アイデンティティの成熟したあり方を探求しています。
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