タカ・イシイギャラリー 京都は、9月6日(日)から9月27日(日)まで花代の個展を開催いたします。1996年のタカ・イシイギャラリーでの初個展の開催から30年の節目となり、5回目の開催となる本展では、京都市下京区矢田町の土地にまつわる物語「伯牙山」[1] の故事を主題とした映像作品と彫刻作品を中心に、作家による書、舞踊、そして近年制作を続けている「箱」の中で繰り広げられる写真彫刻作品をあわせて展示いたします。
タカ・イシイギャラリー 京都が所在する下京区矢田町は、9世紀に始まった京都最大の祭事である祇園祭で祭具として使われる山鉾のひとつ「伯牙山」を守り継いできた町であり、そのお飾り場でもあります。真松を立て、人形を飾ったこの伯牙山が表すのは、17世紀の中国・明時代の小説家 馮夢竜によって記された、ひとりの琴の名手、伯牙の物語です。京都で個展を開催するにあたって、花代は1,000年以上もこの地で語り継がれてきたこの物語に関心を向けました。
[1] 伯牙とは ─ 中国の明末期の小説家 馮夢竜の故事に、春秋時代に活躍した伯牙という琴の名手の物語がある。彼には曲の内容を大変理解してくれる鍾子期という友がいた。伯牙が高い山に登る気持ちで琴を弾くと、鍾子期は「すばらしい、まるで険しい泰山のようだ」と語り、伯牙が川の流れを思い浮かべて弾くと、鍾子期は「すばらしい、まるで広大な長江か黄河のようだ」と語った。鍾子期が死ぬと、伯牙は琴を弾くに値する人がいなくなったと思い、琴を壊して絃を絶ち、生涯琴を弾かなかったという。またこの故事により親友を「知音」ともいう。
本展で展示する映像作品は、伯牙の物語、そして花代自身の表現手段であるカメラとフィルムをめぐる物語を重ね合わせて構想されました。花代の創作の基盤となるフィルムの衰退の影響による心の揺らぎと、場所と土地の記憶において自分の身体を使って実験するという日々の変わらぬ営みの反復という、不安と美しさと儚さが交錯する花代の作品世界が展開されています。映像作品は斎藤玲児とのコラボレーションにより制作しています。
クロージング・イベントとして、9月27日(日)に木村友紀とのアーティスト・トークを行います。
[関連イベント]
対談企画「花代 x アンドリュー・ダービン(Frieze Magazine 編集長)」
日時: 9月6日(日)15:00〜16:00
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