IG Photo Galleryでは2026年11月10日(火)より、クガハルミ展「たまゆら」を開催いたします。クガハルミは2022年に京都芸術大学芸術学部美術科写真コースを卒業したのち、IG Photo Galleryで初個展「玉響 -TAMAYURA-」を開催。その後、2023年、2024年に二年連続で清里フォトアートミュージアムのヤング・ポートフォリオに入選し、作品が収蔵されています。2024年にはニコンサロン新宿で「夢在 -MUZAI-」展を開催。若手写真家として注目される存在です。クガの作品はスナップショットとモノクロという二つの要素が見て取れます。しかし、それはいわゆる「一瞬を捉える」というスナップショット(速写)というよりも、ある一定の時間の幅を感じさせます。ある場所、もの、状況が存在し、その存在に対し、自身が発見したものを写真にする。その営みは、私たちが日頃行っている「見ること」を積み重ねることであると同時に自身の「記憶」との重なりを見つけ出すことでもあるでしょう。しかし「見ること」「記憶」はいずれも写真作品でよく言及される、写真のベーシックな要素というべきものです。クガの場合は、そうした性質を持つ「写真」をどのように他者と共有できるかを模索する中で作品制作を続けてきました。思索のベクトルは自身の内面へと向かい、自身の存在を問い続けることと作品制作が平行して行われています。
今回の展覧会ステートメントでクガはこのように述べています。
「理解とは、必ずしも言葉によって得られるものだけではない。言葉にならない言語に触れ、身体が先に受け取る。言葉はそのあとから追いついてくることもある」
撮るという行為にはこちらから対象に働きかける積極性があり、時には暴力的ですらあります。しかしクガは光景やものが発する「何か」を受け止め、写真に変換しようとします。その行為は、アメリカの写真家、マイナー・ホワイトが《Sound of One Hand Clapping(隻手音声)》などで試みた、写真を使うことで、ルーティンになった認識の癖や、常識的な思考を超え、直観を覚醒させる――という思想とも近似しています。本展では、クガがどのように現実を受け止め、写真に変えているか。その「変換」から何を受け取るかが鑑賞者の「見る楽しみ」となることでしょう。今回の展覧会開催に合わせて、クガにとって初となる本格的な写真集『たまゆら』が蒼穹舎から刊行されます。編集を手がけたのは、深瀬昌久、森山大道、北井一夫、原美樹子らの写真集を世に送り出してきた大田通貴氏です。展覧会と合わせてご覧ください。なお、作家とディレクターによるオンライン・トークセッションも予定しています。そちらもぜひご視聴ください。
[関連イベント]
トークセッション(オンライン)
日時: 2026年11月5日18:00〜
登壇者: クガハルミ、タカザワケンジ(写真評論家・IG Photo Galleryディレクター)
※イベント詳細・お申し込み方法は公式ホームページよりご確認ください。
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