関島寿子(せきじま・ひさこ/1944~)は植物素材でバスケタリー作品を制作しています。バスケタリーとは籠を編む方法、またはその方法で作られたものを指します。しかし「かご」はかごでも、関島の作品は物を入れるための籠ではありません。素材を編む方法を編組(へんそ)ともいいますが、関島はその編組の原理に着目し、「絡める」「結ぶ」「組む」「織る」などの基本的な構築法と、植物素材が持つ多様な特性、その組み合わせによってできる造形についての思考をかたちにします。疑問や仮説、そこからの発見を起点に展開する関島の思考そのものが作品であり、それを造形に変換するところに技術と見どころがあります。
1970年代後半に関島は約4年間滞在したニューヨークでアメリカの工芸に出合います。そこで古来の手法を現代の表現に変える制作を目の当たりにし、テキスタイルアートとしてかごを捉える視点を得ました。そして帰国後、日本の民具を入り口に洋の東西を問わず編組による古い道具を見直し、先行する研究に学びながら、普遍的な観点で編組を捉えて思考を展開する制作スタイルを確立していきます。分析的な関島の作品には、考えることの愉しさや発見に伴う感動が満ちています。本展では、1980年代から最新作までを通し、関島寿子の編組造形における思考と実践を追います。
[関連イベント]
1. アーティストトーク
日時: 2026年11月28日、2月6日15:00〜
登壇者: 関島寿子
会場: 菊池寛実記念 智美術館 B1展示場
料金: 無料
2. 対談「民具の技とかごの造形」
日時: 2026年12月12日15:00〜
登壇者: 神野善治(日本民具学会会長、武蔵野美術大学名誉教授)、関島寿子
会場: 菊池寛実記念 智美術館 B1展示場
料金: 無料
3. 「概念を編む-技術の再定義」
日時: 2027年2月20日15:00〜
登壇者: 島崎慶子(菊池寛実記念 智美術館学芸課長)
会場: 菊池寛実記念 智美術館 B1展示場
料金: 無料
4. 学芸員のギャラリートーク
日時: 2026年11月21日、12月19日、1月23日、3月6日15:00〜
会場: 菊池寛実記念 智美術館 B1展示場
料金: 無料
※イベント詳細は公式ホームページよりご確認ください。
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