ジャービスがこれまで開拓してきた、漫画的スタイルのイラストレーションとオリジナルのキャラクターフィギュアを組み合わせるという表現方法の革新性は、変化と拡大を続ける現代美術の今日の有り様を鑑みて特筆に値します。 哲学的な思考、多種多様な言語、歴史、社会的な問題から、ポピュラーカルチャー、アート、建築、スケートボーディングまで、そうした関心を背景として描かれたキャラクターたちは、極端に簡素化されているにも関わらず、実に雄弁に、コミカルに、そしてアイロニカルに、わたしたちの姿を映し出します。 本展のタイトルには、デザインからファインアートに至る全てのジャンルにおいて等しく合理性と機能主義を様式美として確立したドイツの教育機関「バウハウス」へのパロディーとして、日本のKawaii 文化を扱うというジャービスの試みが込められています。本展において、ジャービスは、もはや世界的な公用語となっているKawaiiスタイルへのオマージュを体現したキャラクターのペインティング、そしてインスタレーションを発表します。 本展はジャービスにとって、2000年に開催した「World of Pain」以来、実に22年ぶりのPARCO MUSEUM TOKYOにおける個展となります。