Maki Fine Artsは、2026年8月15日(土)から 9月13日(日)まで、城田圭介 個展「Lacuna or Extension」を開催いたします。城田圭介(1975年、神奈川県生まれ)は、写真の周囲に拡張するイメージを描き加えることにより、視覚の外側にあるものを可視化します。画面中央のカラー写真の周囲には、モノクロで描写したイメージが広がります。そのイメージは、写真の情報を元として想像により描かれた、架空の風景です。抽象性を帯びたモノクロの景色は、記憶の不確実さを具現化したものといえるでしょう。
ドキュメントとしての写真(現実性)と、虚構としての描写イメージが両立し、構成される城田の作品は、「見る」という行為そのものへの考察を含んでいます。さらに付け加えるとすれば、写真が「現実を記録するもの」としての定義を失った現在において、虚構と現実が交錯する不確かな世界で「わたしたちが視ているものは何か」という問いへの検証ともいえます。
展覧会タイトルである「Lacuna or Extension」にも示されるとおり、近年の城田の作品において、空白(Lacuna)が特徴付けられます。写真と描写部分の境界にある余白、いわゆる「隙間」は現実と虚構の境界線を明瞭にしています。そして、作品周囲に設けられた余白は、イメージをずらすことによって生じており、これらの「不在」の領域が、絵画の枠組み(フレーミング)を解体させ、その続き、延長線上にあるものを想像させるものになっています。この循環的な概念は、ほか作品にも共通しており、例えば2枚のパネルにより構成される作品は、左右を入れ替える構造になっており、終わりのない、反復の絵画としての形式が提示されます。
HAZIME
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