ファッション写真やアーティスト・ポートレートなどを数多く手がけているMARCO氏。独特な色彩バランスとアイディア、フットワークの軽さを活かした構想力が魅力です。彼女のファインダーを通すことで人物も風景も、まるでファンタジーの一場面のように仕立てられ、見るものの心で躍動します。内面世界を外形として露わにする技量は、女性らしさ、可愛らしさの表層だけでなく、裏に張りつく私小説的な情感をも見逃さずに時代の気分を撮り伝えてきました。一方で彼女は2016年から、水中写真のオリジナル作品を発表しています。さまざまな旅先で海に潜り、波で舞い上がる砂やきらめく光彩などを中心に撮影。海の中で見つけた宇宙を表現するコンセプトの同シリーズは、彼女の写真に帯びる独特な美意識を特に表徴するアートとして大きな反響を呼びます。
水の中では青い海と空の融合を体感し、天と地が逆転するように「色の世界で迷子になった」と言う彼女。21年の写真集「lost in the blue」では、あえてその色を排除したことで見つけた世界を表現する斬新なモノクロームの水中シリーズも発表しました。モノクロ写真とカラーフィルムの重層的な構成や、水墨画や抽象画に比肩する独自創作も交えて新たな注目を集めているところです。本展はMARCO氏にとって、約5年ぶりに都内で行う個展です。彼女にとってライフワーク化している水中写真シリーズの新たな到達点を披露いたします。モノクロのシリーズや透明フィルムによるコラージュ作品約7点の他、水中の風景写真を居住空間に調和させる試みとしての軸装作品も都内では初めて展示・販売いたします。会場では、写真作品と掛け軸サイズや生地色の組み合わせをイージーオーダーできる趣向もとりいれます。
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