Gallery Momo RyogokuGALLERY MoMo 両国では8月2日(日)から9月6日(日)まで鴻池朋子の個展『地図で読み解くメディシン・インフラ 鴻池朋子のサマースクール』を開催いたします。2020年のアーティゾン美術館での個展と同時にCOVID-19、東京2020オリンピック、ウクライナ侵攻、能登半島地震、大阪・関西万博2025と、ここ数年の流れの中で鴻池朋子は様々な制作を行なってきました。
2019年より続く瀬戸内芸術祭の大島青松園の<リングワンデルング>では、昭和3年に掘られた山の1.5kmの周回路を、森の“メンテナンス”という手立てで制作を続け、2020年より続く<みる誕生>では、学芸員や観客と共に視覚優先に造られた美術館を身体的な鑑賞空間へと組み替え、また、作品収蔵という歴史の継承方法を、人間のモノづくりの視点から再考も始めました。
<物語るカーテンプロジェクト>では、2025年の能登半島地震後に建設された仮設住宅166戸に、「各部屋に一箇所小さな手作りのものを」と全国の手芸有志の協力によってカーテンを制作し、その刺繍モチーフはウクライナの戦争難民の詩から描きました。鴻池にとっては何もかも初めての“画材”との出会いと制作でしたが、これは誰もがそうであるように、普通に生きていくことと何ら相違ありません。そして、2023年末頃から始まった<メディシン・インフラ>とは、これらの活動の根幹にうっすらと広がる小径のようなものです。作品を一般に預かってもらい共に生活してもらおうという試みで、昨年の万博で展示されたオオカミベンチ10体も含め、現在、鴻池の作品たちは収蔵庫から旅立ち、各地の施設や一般家庭へと無償で貸し出しが始まっています。
本展では、このような独自な仕組みがなぜ生まれて来たのか、ここ数年の報告会も兼ねて、鴻池の動きを地図に落とし込み、プランスケッチ、材料、テキスト、写真や映像資料などと共にその仕事を俯瞰します。また制作中のオオカミベンチや指人形などの新作、小さな講話や朗読会も開催されますので、ぜひ皆様お誘い合わせの上、東京の避暑地、両国のサマースクールへお立ち寄りください。
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